無印編
第十八話 裏 後 (アルフ、プレシア、なのは)
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れてしまった。
そして、翔太の家に保護された次の日。フェイトは朝に目を覚まし、もしかしたら、元に戻っているかも、というアルフの希望を粉々に打ち砕いてくれた。だが、それでも大切なご主人様には変わりないわけでアルフは、フェイトの―――アリシアの世話をすることにした。もっとも、彼女は翔太の母親に酷くなついていたが。起きたフェイトは翔太の姿も探していたが、彼は今日もジュエルシードを探しに出たらしい。
さて、フェイト―――アリシアが起きて確認したことだが、アリシアは実にちぐはぐな記憶を持っていた。アルフを使い魔として認識している。母さんを翔太の母親と認識している。バルディッシュの記憶はなくなっていた。魔法を使えることを知らなかった。おかげで、自己修復中だったバルディッシュは大切にアルフが管理している。
朝ごはんを食べたアリシアは、警察署とか言う場所に連れて行かれた。昨日、一緒にいた忍という女性も一緒にだ。昨日は腫れていた頬はすっかりよくなっていたが、鞭で叩かれた場所は治っておらず、警察官といわれる人間が、顔をしかめていた。後は、翔太の母親が何かを話していた。身元引受人だとかなんとか、捜索願がなんとか。アルフには一切理解できなかったが。
そして、時間は流れて南中した太陽が傾きかけた時間帯。頭上には昨日の雨が嘘のように晴れ渡った空が広がっていた。
「アルフ〜、手伝ってよっ!!」
そんな青空の下、自分の名前を呼ぶ大切なご主人様。フェイト―――アリシアは、翔太の黒いジャージといわれる衣服に身を包み、庭に置かれた物干し竿に支えられた洗濯物の下にいた。アリシアが手伝いを申し出て、翔太の母親が洗濯物を入れてくれるように頼んだのだ。だが、物干し竿は、翔太の母親の身長にあわせてあるらしく、フェイトの身長では届かない。だから、アルフを呼んでいた。
「はいよ」
フェイトであるが、アルフが知るフェイトとは微妙に異なるフェイト。だが、それでもご主人様には違いないとアルフは彼女のお願いに従っていた。アルフは、アリシアに言われるがままに下から物干し竿の高さまで持ち上げる。持ち上げられたアリシアは嬉々として洗濯ばさみを取って、衣服を自分の腕の中に入れていた。
フェイトの嬉しそうに洗濯物を取り込む表情を見てアルフは複雑な気持ちになる。アルフは、フェイトのこんな表情を見たかったはずだ。彼女の笑う顔を心から望んでいたはずだ。だが、今のフェイトはフェイトでありながらフェイトではない。だからこそ、複雑な気持ちになる。喜んでいいのか、彼女がフェイトじゃないことを悔やむべきなのか、アルフには分からなかった。
そんなことを考えていたせいだろうか、アルフはフェイトが洗濯ばさみを外した直後に、自重に耐え切れず、物干し竿から落ちていく衣類に気づけ
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