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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
新たな翼
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分試作兵器の扱いは赤道連合の中で1,2を争う使い手……

「さ、早く早く! さっさとやろう!」

 クロエは友達ですけど……この好戦的なところはもう少しどうにかならないんでしょうか? さっきから左手の爪を開いたり閉じたりと物凄い怖いですし……ガチャガチャ鳴らすの止めてください! 本当に怖いんですって! 
 それに呆れながら私も新しいパートナー、『デザート・ストーム』を展開します。
 初めて包まれるパートナーはやっぱりどこか違った感じがして、でも使ってるコアが同じなのか少しだけ温もりを感じる。

「んー? やっぱりデータ上は『デザート・ホーク・カスタム』だな。アイシャさんたちもこんな細かいことよくやるねえ」

「あ、あはは……」

 コアも同じだし見た目もばれないようにほとんど同じですからね。
 えーと、本社で作った模擬戦データはっと……

「っしゃあ行くぞ!」

「え? ってわ! ちょっと待って!」

 私がデータを確認しようとした途端、クロエが巨大な爪で私を掴もうと突っ込んできたので慌てて避ける。

「実戦で掴めって! 日本で百聞は一見にしかずって習わなかったか?」

「それ日本のことわざじゃない……です!」

 クロエの上を取るために足と背中のブースターを吹かして急速後退……って! 
 ブースターを全開にしても大丈夫だったと思ったのにアリーナの壁が目の前に迫る! 

「ちょ! 早すぎ!」

 右腕を外側に振り、足を振り上げ、その反動で身体を逆さまにすると壁に足をつけ、膝を曲げることでショックを和らげる。
 よし、上手くいった! 
 でもこの出力、データでは10%の向上って書いてあったけど15%は上がってますよ!? 

 私の方にまで偽のデータ入れるなんて用意周到すぎるでしょう全く……

 右の腰から『ハディント』を引き抜き背後から左手に『マリージュラ』を抜いて構えます。

「おらあ!」

「ぐ!」

 クロエの振るってくる左手の爪、『ワイルドクロウ』を『マリージュラ』で反らして『ハディント』で狙いをつける。
 そんな私の行動を見てクロエが笑いました。

「まだまだ使いこなせてないな!」

 右手の手甲で『ハディント』の銃身を弾くと同時に『ドラウプニル』が私に向けて火を吹いた。至近距離で炸裂したショットガンの弾丸の雨に襲われ、私の体が弾き飛ばされる。
 その吹き飛ばされた体が腹部への衝撃と共に途中で止まる。

 しまった……! これは、『ユルルングル』! 
 腹部に眼をやると予想通りクロエの右腕の手甲から伸びた鞭が私の腹部にしっかりと巻きついている。

 『マリージュラ』で切ろうとした瞬間、体がクロエの方に引っ張られる。

「そぉら落ちろぉおおおお
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