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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『砂漠の嵐』
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明を始める。

「空間圧歪曲兵器、通称『ストーム・アイ』は名前の通り空間に圧力をかけることでその空間を捻じ曲げることが出来る兵装よ。似たようなものにドイツのAICや中国の『龍咆』があるけど、あれを足して2で割ったものと考えてもいい感じかしら」

「あの二つを?」

 なるほど。ラウラさんの『シュバルツェア・レーゲン』は内部のPICを改良したものですし、見た目に変化が無いのも頷けます。
 しかし『甲龍』と足して2で割った感じって……うーん、イマイチ感覚が掴めませんね。

「『ストーム・アイ』はPICを改良して、自分の周囲の空間を捻じ曲げることが出来る。つまり……」

 自身の周辺の空気圧の強制変更……空間干渉。ということは……

「相手の攻撃の回避?」

「流石代表候補生。使いこなすことが出来れば弾丸、レーザー兵器の攻撃を空気圧……まあ簡単に言えば空気の密度を変えることで空気の層を展開してそれらを逸らすことが出来る防御型兵器よ」

 そのままディスプレイに映し出されるのは、論理とCGで作られた『デザート・ストーム』への弾丸が全て逸らされる映像。確かにこれがそのまま流用できれば遠距離攻撃は一切当たることの無い鉄壁の兵装……

「自分の周囲にエネルギーフィールドを展開させるだけだからドイツのAICみたいに集中力はそこまで必要じゃないし、イギリスのBT兵器みたいに自分が止まる必要は無い。より兵器として完成度の高いものとして使用することが出来る……予定よ」

「予定……ですか」

 母さんがディスプレイの映像を変えて、今度は弱点と思われる映像を映し出してくれます。

「そ、零距離では空気密度なんて関係ないからね。突撃とか体当たりとか、後はあまりやる人がいるとは思えないけど零距離射撃にも効果を発揮しない。それと巨大な質量兵器にも効果が極めて薄いわ。まあ空気を捻じ曲げてるだけだから弾丸は出来ても砲弾やレールガンの弾丸は今の段階ではまだ無理ね。あと自身の射撃の際も発動させたままで範囲内から撃つとその効果を受けてしまうから、正確な射撃には一度システムを切る必要があるっていうのも弱点」

 うわあ……一夏さんや箒さん相手だとあんまり意味無いかも……

「それってかなり弱点多いですよね?」

「まあ正直言うと……ね。反面質量の無いエネルギー系列、ビーム系列の射撃武装には無敵に近い防御能力を持っているわ。ま、これからの時代はそっち系が主力になるって見通しのもと開発されたものだから多少の弱点はご愛嬌ってことよ。それに実験段階の物もあるわ。そっちは確実じゃないから言わないでおくけどね」

 確かに、セシリアさんの使っていたイギリスの『ブルー・ティアーズ』はほとんどの兵装がエネルギー兵器だったし、『銀の福音』も全てエネルギ
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