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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
帰国
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た。ベッドに寝転がった状態で何となくテレビをつけてみる。

『先日に複数の国家が赤道連合に加盟を表明したことにより、発足わずか10年足らずで世界最大規模となりつつあり……』

 ニュース……

『ドイツには引き続き国際IS委員会から調査団が派遣されるとされていますがその後の進展は……』

 ニュース……

『唯一の男性IS操縦者の織斑 一夏氏は未だにどこの国に所属するか決めておらず国際IS委員会からの……』

 ニュース……

『フランス政府は今日、正式にデュノア社に資金援助打ち切りを打診し、これによりデュノア社は……』

 ニュース……

『イギリス政府の発表では今後EU諸国との繋がりを維持すると共に……』

 ニュース……

『米国は現在、一部で上がっている軍事ISの開発については一切の関与を否定しており……』

 思わずテレビを切ってしまう。代表候補としては見なきゃいけない内容ばかりなんですけど、今は明るいものを見たい気分。でもこういう時に限ってニュースしかやってない……
 こうしている間にも世界情勢は刻々と変わっていく。そして赤道連合は私のせいでかなり劣勢に立たされているのは言うまでもない。どうにか挽回する機会がないかなあ。このまま牢屋行きって可能性も否定できないし……
 ダメだー。一人だと負の感情が無限ループ……
 クロエ早く戻ってこないかなあ。

 その時扉のノックされる音が聞こえた。

「クロエ……?」

 って、そんなわけないよね。クロエはノックなんてするわけないからこれは違う人。

「何だ、クロエが来てたのか?」

「父さん!?」

 入ってきたのは筋骨隆々のスーツ姿に赤い短髪と無精ひげの……うん、私の父さん。でもその顔はいつもの笑顔ではなくて、どこか暗い表情を浮かべている。
 というより顔色も相当悪い。眼の下なんかすごいクマ出来ているし、パッと見ただけでも数日はまともに寝てないと分かってしまう。

「父さん……最近寝てないの?」

「うん? ああ、これはみっともないところを見せたなあ」

 父さんはそう言うとぎこちなく笑みを浮かべながら椅子をベッドの近くに持ってきて座った。
 しばらくは私も父さんも無言で………5分位してから父さんが口を開いた。

「すまんな」

「ううん、気にしてないよ」

「そうか」

「うん」

 父さんのせいじゃないよ。運が悪かっただけ。
 偶々臨海学校で暴走事件が起こって、偶々一回目で『スカイ・ルーラー』を壊して、偶々本国から命令が来て、偶々その時使えるパッケージが『ディープ・ブルー』しかなかっただけ。
 うん、ちょっと落ち込んできたけど大丈夫。うん……

「だって命令だったんだもん。私はオー
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