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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
帰国
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人ってどうして生で魚食べられるんだ? あれか。胃の作りが違うのか?」

「私も食べられるからその言い方は失礼ですよ」

「おっと、そうだった。でも私はミートパイの方が好きだな」

「そもそもクロエはそれが一番の好物じゃないですか」

「うむ! ミートパイに勝る食べ物は存在しないのだよ! というわけで出かけよう。食べにいこう」

 そう言って起き上がったクロエが私の手を引っ張って起き上がらせて部屋の外へ連れ出そうとするので慌てて声を出す。

「だ、ダメですよ! 私謹慎命じられているんですから!」

「命令? ってアイシャさんか?」

「う、うん。そう」

「あー、まあ例の一件でこっち大騒ぎだもんな。親子と言えどもケジメは必要ってか」

 クロエはそう言うと私の手を離してつまらなそうに頭の後ろで組んだ。こういうところは理解があって助かるんですけどね。

「じゃあ私が買ってくるよ」

「別に私はいらないんですけど……」

「私が食べたいからいいんだよ」

「そうですか……」

 ふふ、クロエのミートパイ好きにも困ったもの……

「というわけでお金下さい」

 …………です?

「クロエ……貴方まさか、また……?」

「あ、あははは……うん、また」

 私の睨みにクロエは苦笑いをしながら頭を掻く。
 こ、この散財馬鹿……!

「前から言ってるのに何でお金使っちゃうんですか!」

「しょうがないんだよ! 欲しいのあったら買っちゃうんだから!」

「生活費どうしてるんですか!」

本社(ここ)にいたらいらないからな!」

 うわー……ダメ人間がここにいる……
 確かにジャクソン社の本社はIS操縦者用に私が今いるような居住スペースがいくつもありますし、料理も食堂でお金取らないで出てきて美味しいし、掃除とか洗濯とか出しておけばやっておいてくれますけど! くれますけど!
 なんか、本格的にクロエは日本に行っちゃいけないし行かせてはならない。

「いい加減その癖直さないときついですよ?」

「わ、分かってるよそのくらい!」

 私は呆れながら財布からミートパイ2つ分だけのお金を渡します。

「さっすがカルラ! じゃあ待ってろ! とっておきのやつを買ってくるからな!」

 言った瞬間にはクロエは部屋を走って行ってしまった。

『うお! なんだ!?』

『あ、ごめん。急いでるから!』

『ちょっと待て! 中で何を!』

『何にもしてないよ気にするな!』

 扉の辺りから見張りの人の声が聞こえたけど……まあクロエなら大丈夫だと思う。ていうか代表候補生だしこの本社でなら融通がきく。
 クロエがいなくなったことで急に部屋が寂しくなってしまっ
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