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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
帰国
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たあのパッケージのせいでね」

 紙の束はからの抗議、説明要求の束だった。
 水中戦特化奇襲型パッケージ『ディープ・ブルー』……ISを使う上での条約で軍事利用は禁止されている。そして現在公式の世界大会はモンド・グロッソでは水中競技なんて無い。
 つまり……水中戦なんてものはISでは想定する必要すらなく、それを開発するのは軍事利用以外あり得ない。というのが抗議の内容。
 海底作業用と言い訳も出来なくないけど水中でしか使えない超音波(フォノン・メーザー)砲を武装として搭載している時点でその言い訳も通用するかどうか……

「EUはフランスとドイツが人道的問題で、アメリカとオーストラリアはそのISの運用の仕方についてかなりの方面から抗議が来ている。つまり今は世界中相手への牽制と威嚇で大騒ぎってこと」

 しかもこの分厚い辞書みたいな紙の束だけで一国分。他の国も合わせれば一体どれだけの抗議が来たのか想像すらつかない。

「確かに功績はある。腕もある。でもケジメは必要…………カルラ・カスト少尉!」

「は、は!」

 いきなり階級付けで呼ばれて私は姿勢を正し敬礼を返す。

「貴殿のISを一時ジャクソン社へ返還! 以後はこちらの監視の下自室で無期限の謹慎を命じる! 以上!」

「へ、返還!?」

 返還って……そんな!

「復唱!」

「は! カルラ・カスト少尉! 本日を持って本国へISを返還、自室で無期限の謹慎を行います!」

 母のあまりの剣幕に私は立場上逆らうことが出来ず、了解してしまう。

「さがりなさい」

「はい!」

 私は渋々自分の首から鎖ごと待機状態の指輪を外すと母さんの前の机に置いた。一瞬、本当に一瞬だけど指輪が寂しそうに光った気がした……気がしただけかもしれないけど……
 それを確かめることも出来ず私は踵を返して部屋を出るしかなかった。

「はあ……」

 部屋を出て扉を閉めた途端ため息が出てしまった。無意識に手を首にやってしまう。一年以上肌身離さず身に着けていた自分の一部になっていたIS。それが無いのがひどく不安だ。
 でもそれも仕方ない。自分はそれだけの失敗をして祖国に迷惑を掛けた。そのケジメはつけなくてはならない。もしこのまま代表候補生から外されて専用機を剥奪されることがあろうとも、それは自分の責任だ。
 予想していた最悪の結果は避けられたわけなんだけど……
 そうなんだけど……

「……はあ」

 深い深いため息の後自分の部屋に歩き出す。ジャクソン社は会社の中に国家代表者、代表候補生の部屋があり寝泊りが可能になっている。しかもそこら辺のホテルよりも豪華な拵えの部屋。
 廊下を何度か曲がった後私の部屋の前に軍人らしき人が二人いる。多分この2人が監視、って
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