無印編
第十六話
[11/11]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
急に襲ってきちゃったから返り討ちにしちゃった」
あはは、とばつが悪そうに頭をかいて笑うなのはちゃん。いや、笑い事じゃないんだけど。しかし、やっぱり襲われたのか。
「そうなんだ。あの子には気の毒だけど、なのはちゃんに怪我がなくてよかった」
薄情かもしれないが、僕にとってはあの黒い少女よりもなのはちゃんのほうが大事だ。あの子には悪いが、ここはなのはちゃんが怪我もなく、あの黒い少女を返り討ちにできたことを喜ぼうと思う。
「うん、平気だよっ! それよりも、ほらっ、これっ!!」
そういってなのはちゃんが嬉々として取り出したのはジュエルシードだった。
「これ、どうしたの?」
「たぶん、先週のだと思う。あの子が持ってたから、貰っちゃった」
やっぱり、あの子だったのか、という納得とどうやってもらったんだろう? という疑問が同時に湧き上がってくるが、あまりにあの子の登場で考えることが多くなってしまったので、後回しにした。
「あの子から? やっぱり、なのはちゃんはすごいや」
「えへへ〜」
満足げに笑うなのはちゃん。
しかしながら、本当にすごいと思う。なのはちゃんが魔法に触れて一ヶ月も経っていないのだ。それなのに、あの黒い少女を返り討ちにしてしまうほどの実力を得てしまった。魔法を学んでいる僕だから分かる。なのはちゃんは魔法に関して天才だ、と。これが本物だ、と。
なのはちゃんがいてくれてよかった、と心の底から思う。なのはちゃんのおかげでこの海鳴は間違いなく助かっている。もしも、なのはちゃんがいなかったときなど想像もしたくない。
しかし、黒い少女や獣耳の女性のような敵も現れた。そろそろ、子ども手には余る事態に突入しようとしていることは僕でも分かる。そろそろ、事件が発覚して三週間が経とうとしている。ユーノくんの話が確かならそろそろ時空管理局とやらが現れてもおかしくないはずだ。
だから、僕は一刻でも早く時空管理局が来てくれないものだろうか、と願うのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ