暁 〜小説投稿サイト〜
IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
人間交差点
[6/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
%増。瞬時加速も加えれば7割り増しですね。燃費悪すぎて実戦投入なんて出来ませんよこれ。

「長期戦に持ち込まれたら自滅しますよ? もう少し配分考えないと。夏休み明けたらそこら辺もですね」

「カルラはシャルと同じくらい的確だからきついんだよな……」

「何か?」

「ナンデモアリマセン」

 想いっきり笑顔で答えたつもりなのに一夏さんは何故か顔を引きつらせてしまいました。何ででしょうね。

「ではそこら辺も踏まえてもう一度……」

「一夏! 時間が空いたから相手になるわよ!」

 私がもう一度誘おうとした時、アリーナの入り口辺りから鈴さんの声が響きました。どうやら帰り支度終わったようですね。

「んー、じゃあ私も準備があるのでここまでで」

「あ、ああ。ありがとうなカルラ。助かったよ」

「ふふ、どういたしまして。ではまた夏休み明けにお会いしましょう」

「少し寂しくなるな」

 天然……

「では」

「一夏!」

 私がアリーナの出口に行くと、入れ替わるように鈴さんがアリーナに入って行きました。今完全に私のこと目に入ってませんでしたね。まあ変に絡まれるよりは全然いいんですけどそれはそれで寂しいというか……
 私はいつもどおり更衣室でISスーツを脱ぎ散らかしてシャワールームに入り、汗を流してから部屋に戻ります。
 部屋にまだ箒さんは戻っていなくて、私の帰る為の荷物だけがその場にあります。実はもう準備終わってるんですよねー……

「はあ」

 私は頭だけISを部分展開して一つの映像ファイルを映し出す。
 それは先ほどまでの一夏さんと『白式』の映像データ。多分これが福音戦以降取られた最新のデータ。二段階瞬時加速を出来るというのも福音時には分からなかった正真正銘世界に出回っていない映像です。

「……何してるんでしょうね。私は」

 削除っと……

 その選択で映像データが消える。私の未来を握る……データを。

 一つ貸しですよ? 一夏さん。帰ってきたら返してもらいますからね。なーんて思ってみたりして……
 さて、帰国の準備をしましょうか。

『コンコーンっと』

「え?」

 荷物を整理しようとした時、扉の外から声がしました。そしてそのすぐ後に4回ノックが聞こえます。
 こんなことするのはのほほんさんくらいしか思いつきませんけど声が全然違いましたし……そもそもあんな声の人いましたっけ?
 そう思いながらも画面で外の様子を確認します。そこにいたのは肩にかからない位の色は綺麗な淡い青色の髪を持った瞳の赤い……ってあれ?

「簪……さん?」

 じゃ、ないよね。眼鏡かけてないし雰囲気が全然違う。そもそもネクタイの色が黄色だからこの人は2年生。ん?
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ