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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
人間交差点
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問題となる部分を一時停止しながら再生していく。

「まず一夏さんは待ちが足りません」

「待ち?」

 映像を止めて私に向かってくる『白式』を映し出します。

「はい。一夏さんは良くも悪くも攻めて押し切るタイプです。『白式』の特性上それはしょうがないことかもしれませんが、それは相手が乗ってきたらの場合です。先ほどの私みたいに待ちを主流にされると自分から自滅します。あそこは『零落白夜』を切って回避に専念すべきです」

「あー、確かにあそこで変にシールド削られたもんな」

「そして『瞬時加速』が一番問題ですね」

「おう、それは俺も思ったが……」

「一夏さん、瞬時加速って誰に習いました?」

「ああ、あれは千冬姉からだな」

 織斑先生から? あ、そう言えば鈴さんとの試合の最中にそんなこと言っていたような……

「その時何か注意されたこと、ありませんでした?」

「あ、ああ。通用するのは一回だけって……」

「理由分かります?」

「ばれやすいからだろ?」

 瞬時加速はその加速の強さゆえに一瞬溜めが必要という予備動作があります。それ故に一度使えばその予備動作でばれてしまう可能性が大きいし、相手に警戒させてしまう。そういう面ではこの解釈は間違っていません。ですけど。

「もう一つ、曲がれないってことですよ」

「え? あ、そういえばシャルがそんなこと言ってたな。無理に曲がろうとすると骨が折れるから気をつけろって」

 うーん、それもありますけど解釈が全然違いますね。

「それもありますけど、今回のように盾を構えられるとそれで終わりなんです」

「あ、そうか」

「結局相手に突っ込んでスピードで切るのが一夏さんの戦法ですから、前面に盾を押し出してしまえばそれで防げてしまうんです。さっき私がやったので理解したでしょう?」

「ああ、すごい驚いたよ。いきなり目の前に壁が出来たかと思ったからな」

「後折角『雪羅』に荷電粒子砲がついてるんですからもっと活用しないと」

「て言っても今までこれ一本でやってきたせいで中々慣れないんだよ」

 そう言って一夏さんは右手の『雪片』を持ち上げて見せてきました。

「じゃあ夏休み明けは射撃武器の特訓ですね」

「マジか」

「マジです」

 一夏さんが露骨に嫌そうな顔をした。
 まあ接近戦だけの今でさえかなり過密な訓練スケジュールでしたからね。これに射撃も加わるとなるとそれはもうひどいことになりそうです。特に先生方が張り切り過ぎそうで。特にセシリア先生の個人授業が……

「後は……エネルギー配分ですね。飛ばしすぎです」

「うぐ……面目ない」

 スピード3割増しに荷電粒子砲も加えて消費エネルギーは50
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