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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
人間交差点
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シールドは意味がありませんから。

 それにしても見れば見るほど引き込まれそうな白ですね。
 翼のような4機のスラスターが余計それを際立たせていて、まるで天使みたいです。

「それでは……」

 私は右手に『イェーガン』を、左手に『オーガスタス』を展開して構えます。

「リベンジさせてもらうぜ」

「冗談きついですよ? 模擬戦全敗中の一夏さん?」

「うぐっ! 結構きついな」

「嘘じゃないでしょう?」

 一夏さんは1学期中、同じクラスの代表候補生全員と模擬戦をしてその結果全敗を記しています。相性とか稼働時間を考えれば当然の結果ですけどね。

「今日は負けねえ! てか槍だけでいいのか?」

「人の心配するなんて10年早くないですか?」

「む……後悔するなよ」

「ええ、稽古をつけてあげますよ」

「行くぞ!」

 一夏さんが刀を構えたのを見て私は盾を前に出して槍を右側から突き出すように構える。

「はあああああああああああ!」

 それを見た一夏さんが気合の声と共に飛び出してきた。
 うん、やっぱり早い。3割増とか見てたけどもう少し早いかな。3割5分くらい。
 でも想像を超える速さじゃない!

 身体半分だけ左に移ることで最初の攻撃を避ける。
 振り返りざまに振られた刀身に合わせて盾を構えて『雪片』を受け止める。
 高い金属音が鳴り響くけど重さはそれほど左手に掛からない。

 そのまま私は左手を力任せに押し返すことで一夏さんを体ごと吹き飛ばし、その身体に向けて槍を突き出す。

「はあ!」

「ぐ!」

 一夏さんは崩れた体勢から無理やり身体を宙に浮かべ、地面と身体を水平にすることで回避。
 悪くないです。でもそれは槍にとってはあまりいい回避方法じゃないんですよね。
 私が突き出した右手を振り下ろすことで槍を一夏さんに叩きつける。

「ちぃ!」

 それを見た一夏さんがウィングスラスターを吹かしてギリギリのところで槍を避けた。
 そのまま距離を取るように空中へと飛翔していく。
 うーん、追ってもいいんですけどここは待ちましょうか。第1形態の『白式』ならまだしも第2形態になってからは機動力では負けてしまいますし翻弄されるのが落ちでしょう。
 それに相手から距離を取ってくれたんですから……

 私はそう考えて槍と盾を地面に突き刺すと腰部の『ハディント』と『エスペランス』を引き抜いた。

『おい! 使わないんじゃなかったのか!?』

「そんな条件つけてませんよ?」

 勝手に自分でルールを作ってもらっては困ります。私は使わないなんて一言も言ってないんですから。
 それをみて慌てて急接近してくる一夏さんに向けて引き金を引く。

「…
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