無印編
第十五話 裏 中 (なのは)
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する。
翔太のなのはの紹介を聞いてなのはの感情は有頂天になる。翔太はしっかりとなのはのことを友達だと紹介してくれたからだ。ただ、それだけでなのはの気持ちは舞い上がる。口に出さずとも分かることであってもしっかりと言葉にして表に出してくれたほうが嬉しいからだ。
だが、そのなのはの有頂天ぶりも次の翔太の言葉で一気に奈落へと突き落とされる。
「そして、彼女たちは僕のとも―――親友のアリサ・バニングスちゃんと月村すずかちゃん」
―――シンユウ?
一瞬、なのはは翔太が何を言っているか分からなかった。
翔太は、なのはのことを友達だといった。ならば、目の前の少女たちは? 友達? 違う。翔太ははっきりと口にした。
―――彼女たちは親友だと。
なのはにとって親友という言葉は、辞書には載っていても使われない言葉だった。なぜなら、親友とは友達とは違う。もっと親しい関係だ。友人さえいなかったなのはにとってはハードルの高い存在だ。特になのはの理想である翔太がなのはを友達と言ってくれるのはある種の誇りでもあった。それが、たとえ、魔法というたった一つの要素で結ばれた細い要素であったとしても。
だが、目の前の少女たちは、翔太の親友らしい。翔太が言うのだから間違いない。自分より高い位置に立っている存在の出現になのはが彼女に嫉妬しないわけがなかった。
ずっと魔法を頑張ってきたのに。それでも、まだ友達なのに。まだまだ頑張らないとダメなの。そうしたら、ショウくんは自分も親友と認めてくれるのか。
―――羨ましい、悔しい、どうして、どうして、どうして?
疑問、嫉妬、羨望、様々な感情が入り乱れる。だが、なのはが直接それらの感情を翔太やアリサに口にすることはなかった。
翔太にはそんな暗い、黒い感情を口にして嫌われたくなかったから。アリサにいえなかったのは、翔太が近くにいることもあったが、元来、なのはは見知らぬ誰かと話すのが苦手だ。他人から嫌われる、嫌悪感を抱かれることを極端に嫌うなのはの性格は、自分を嘲笑い、嫉妬の対象であるアリサに対しても有効だった。
故に、結局なのはができたのは、金髪を靡かせる少女に対して睨みつけるぐらいしかなかった。
「ここで会ったのも何かの縁だから、仲良くしてくれよ」
翔太が笑いながら言うが、無理だと思った。彼女と自分は相容れない。お互いがお互いを許容しない。
それを感じ取ったのはなのはの本能ともいうべき部分だ。親友ともいうべき存在だ。おそらく翔太の隣にも立ちなれているのだろう。だが、違う、違う、違う、違う。そこは、今はなのはの場所であり、ずっと譲らない、譲れない場所なのだ。
だから、翔太が言うことであろうとも彼女となのははお互いをお互いに許容できない。翔太
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