無印編
第十五話
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一体、どうしたの?」
どうやら、ここからは役者を交代したほうがよさそうだ。僕は恭也さんと目配せすると、説明の要員を交代した。恭也さんが忍さんに事情を説明してくれる。恭也さんから説明を聞いた忍さんは俯いて少し考え込んでいたが、やがて顔を上げて口を開いた。
「分かったわ。私の指示に従うなら、捜索してもいいわよ」
なるほど、もしかしたら、森には月村家の何かが隠してあるのかもしれない。部外者には見せられないものや蔵のようなものがあるのかもしれない。それらに触れてもらいたくないのかも。ならば、すずかちゃんが拒否したのも分かる理由だ。
どうする? と目で聞いてくる恭也さんに僕はコクリと頷いて肯定を示した。本来の目的であるジュエルシード捜索は忍さんがいてもできるかもしれないし、本命はユーノくんが向かってくれているはずだ。森の中を歩けるだけでも御の字だろう。
「それじゃ、頼めるか?」
「分かったわ。来るのは、恭也とショウくんと……」
「俺の妹のなのはだ」
忍さんもなのはちゃんと顔を合わせるのは初めてだからか、なのはちゃんを見て首をかしげたため、恭也さんが忍さんに紹介する。
「そう、なのはちゃんでいいのね?」
「ああ、よろしく頼む」
こうして、僕たちはすずかちゃんとファリンさんに見送られて森に向かった。
◇ ◇ ◇
―――ユーノくん、そちらの状況はどうだい? ―――
森を歩きながら、僕は先に向かっているはずのユーノくんに念話を送った。
―――ショウ? やっぱり、管理局の人間じゃない。外部の人間だ―――
ユーノくん曰く、森の中で戦闘の跡を見つけたそうだ。地面が抉れ、木が何本か倒れているらしい。ジュエルシードが発動した方向とも合っているし、ここでジュエルシードを封印するために戦闘が起きたことは間違いない。だが、ジュエルシード自体は持っていかれたのか、見つからないようだ。
―――ジュエルシードの反応はないの? ―――
―――ないよ。よほど強固に封印されたのか、微塵も感じないよ―――
ユーノくん曰く、封印には強度があるらしい。ここに来る前はユーノくんが自分で封印を行った。ただし、ユーノくんの魔力で封印した場合は、個人でもジュエルシードの反応が追えるほどの魔力を感じられるらしい。だが、一方で、なのはちゃんの魔力で封印した場合はどうか。答えは、微塵も魔力を感じないほど強固に封印が可能らしい。こうなると、時空管理局が持っているサーチ専用の機械を使っても無理らしい。だから普通は、探知機などをつけるらしいが、今回のジュエルシードにはついていない。
しかし、そうなると大変な事実が判明してしまった。
―――相手は、なのは
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