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故郷は青き星
第四話
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イロットのみの部隊を作る大きな障壁になっていた。
 一方で生活の豊かさや自由を求めて平民たちは上位士族達に階級闘争を仕掛けていたが、前述のように彼等は長い封建社会により上位氏族の者に従うと言う習慣が、遺伝子レベルといっても過言ではないくらい強く刷り込まれていて、尊敬できる上位者の支配を受けたいという思いも強かった。
 結局、彼等フルント人パイロットの上に立つ人材は、フルント人の領主階級の人間しかおらず、その方向でグドゥルルが各方面に対して調整を進めたのだった。

 既に【敵性体】に敗退して撤退した戦線から引き上げられた戦力である旧式大型機動要塞と艦隊の大量売却。
 これは本体の価格はゼロとして、修理・近代化への更新の費用のみ──それすらも大幅に割り引いて──を購入する上級氏族が負担するというものであったが、それでも購入に掛かる資金は大きな負担であり、彼等が持つ資産は著しく減少したが、それに怯むどころかむしろ上級氏族内では競い合うように軍備拡張に残る資産を投下することになった。
 元々、大型機動要塞は拡張性を考えて建造されているので、【敵性体】との戦争初期に建造された要塞も、基本構造は最新型と変わらないため、上級氏族は近代化のみならず最新型への更新すら行わう。
 資産の全て使い果たした後は、戦果によって連盟から支払われる莫大な報奨金を、惜しむことなく全て艦隊の運営に注ぎ込み、自らの生活は連盟軍から支払われる役職手当のみで生活するなんてことが上級氏族の中では当たり前となってしまい。挙句にはその役職手当さえも艦隊運営費につぎ込もうとする者まで現れる始末だった。
 いまや自分達と同じレベルにまで生活を切り詰めて戦争と向かい合う領主達の姿勢は、全てのフルント人の心の琴線に触れ、上級氏族への尊敬の念を新たにすると階級闘争は急速に収束へと向かった。
 グドゥルル・デンレスは「私の目指した形とは多少異なるが、無事に事態が終息して良かった」と言い残しフルント星を後にすることとなる。

 この事は連盟内でもニュースになり、そこまでして【敵性体】との戦いに望むフルント人を好意的に報じられたが、ニュースの最後にコメンテーターが漏らした呟きがニュースを見た全ての人の意見を代弁していた。曰く「病気だ」と……

 その後フルント星は国家連合から前進し、統一国家へとなったが、各国政府が看板を『フルント統一政府』と架け替えたに過ぎない状況が100年ほど続き、フルント人がが自らをフルント人であると意識するようになったのは、ここ100年の事に過ぎない。

「まあ、そんな訳で我が家の家計は今みたいな感じなんだよ。その代わりこのシルバ6は第二渦状枝腕(サジタリウス腕)防衛戦線において最高の大型機動要塞と呼ばれるくらいで、我が家の自慢なんだよ……」
 息子の顔にはっきり
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