暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
フェアリー・ダンス編
世界樹攻略編
天上へ至る道
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セラは必死に言い訳を始めるリーファに苦笑しながら立ち上がった。






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大通りを数分歩くと、アルン中央市街に続く階段があった。

それを上り、門をくぐろうとした――、その時


「ママ……ママがいます」


キリトの胸ポケットからユイが顔を突きだし、上空を指して言った。


「本当か!?」


「間違いありません!このプレイヤーIDは、ママのものです!」


突如、キリトは羽を広げると、上へ飛んでいった。


「ちょ……ちょっと、キリト君!!」


リーファが慌てて追いかける。

こうなることは大体予想できていたため、無理に追随する真似はしない。そもそも彼の手伝いは『アルンまで』と兄に言われていた。

もちろん、彼やリーファに頼まれれば攻略に付き合うつもりではいたが、今は特にどうするつもりもない。

しばらくすると、キリトだけが降りてきた。


「セラもありがとう。君とリーファのお陰でここまで来れたよ」

「どういたしまして。もう少しすればお兄様も来るとは思いますが……もう行かれますか?」

「ああ。あと少しでも待ってたら発狂しそうだ」


私は黙って彼に道を譲る。

最後にユイの頭をひと撫でし、後方に下がる。


『未だ天の高みを知らぬ者よ、王の城へ至らんと欲するか』


世界樹に挑戦する者への確認メッセージだ。


『さればそなたが背の双翼の、天翔に足ることを示すがよい』


4ヶ月前、本気を出して挑み、知った、このクエストの実態。


「御武運を」

「ありがとう。行くぞ、ユイ」

「パパ……頑張って」


無限に出てくる守護兵達。あれを1人で攻略するのは不可能だ。

いや、いかなる軍勢を以てしても可能性はゼロに近い。


「………セラ」


降りてきたリーファが声を掛けてくる。


「どうするの?」


私はそれに質問で答えた。


「ここは1人では無理よ。彼がどんなに強くてもね」

「あたしは………」


リーファは泣きそうな声で言うと、俯いてしまう。しばらくして顔をあげ、無言で開いたままの扉へ走って私の脇を通り過ぎていった。


「……複雑な人ね」


その言葉は誰にも聞かれず、扉に吸い込まれていった。




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数分後、リーファは黒いリメインライトを抱えて出てきた。

リーファはウインドウから《世界樹の雫》という蘇生アイテムを取り出すと、その残り火にかけ
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