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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第13話 学院長登場
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 ふ〜ん、成るほどね。魔法学院の教室と言うのは、大学の講義室のような雰囲気になっているのですか。

 先ず、その教室に入って最初に感じたのは、意外に教室が広かった事と、それに、陽光をふんだんに取り入れた明るい室内だった事への感心。
 そして、この感想でした。

 講義を行う先生が一番下の段にいて、そこから階段状に上に向かって席が続いている形の教室と言った感じと言ったら判り易いかな。
 もっとも、この形ですと、コルベール先生を見下ろす形と成って仕舞い、生徒達の目に余計な負担を掛ける事になるんじゃないですかね。

 実際に、教壇が有る位置を見下ろしながら、ぼんやりとそう考えた後、少し頭を振って、そのような不敬な考えを排除する。

 そう。あの御方は光頭人種に属する御方ですから、上から目線の発言は厳禁でしたか。
 素直に反省すべき事柄ですね、これは。

 それで、俺達……俺とタバサ。それに何故か食堂で合流したルイズも伴って教室に入って行ったのですけど……。
 それにしても何か、教室内の雰囲気が微妙な感じなのですが。

 何と言うか、妙にざわざわとした雰囲気で、それに少し重くて不快。ついでに、その俺達……いや、俺に向けられる視線がどうも、好意的と言うよりは、異端者を見つめる視線に似ています。

 ただ、それも仕方がない面も有ります。昨夜は級友が一人召喚事故で死亡して、一人は死の淵から生還して来るような、魔法使いの卵たちに取っても、かなり波乱に満ちた一日だったはずですから。
 そこで、その混乱を収めたのは俺と、このピンク色の少女が召喚した使い魔の平賀才人でしたから、少々ぐらい微妙な雰囲気でも仕方がないと言う事ですか……。

 それでもこれは一時的な事。その内に空気になるでしょう。俺自身がそんなに目立つような容姿をしている訳ではないですから。
 もっとも、黒髪が妙に目立ちますから、この部分だけは少し我慢する必要が有るとは思いますけど……。

「それにしても、色々な使い魔が居るな」

 いや。あまり、考え過ぎるのも良くないですよね。暗い思考は、堂々巡りを繰り返して、更に悪い思考を導き出す可能性も有りますから。

 それで、何故か、複数の男子生徒に囲まれて、現在女王様状態のキュルケを無視して、そう独り言を呟く俺。それに、基本六口(ムクチ)な俺は、沈黙は苦手なんですよ。

 もっとも、そもそも、漫画や小説の中の登場人物ではないのですから、胸が大きいだけで、周りに男性が集まって来るなんて言う事もないとも思いますけどね。
 おそらくキュルケの場合は、その軽妙な会話のやり取りなどが、付き合ってみて楽しい相手、と言う可能性の方が高いのかも知れませんが。

 正直、胸の大小に関してはどうでも良い俺らしい思考。

 
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