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故郷は青き星
第一話
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状腕の一つで、そこから枝分かれした枝腕がノルマ腕(じょうぎ腕・はくちょう腕)であり、もう一つの主腕がペルセウス腕であり、同じく枝腕にサジタリウス腕(いて・りゅうこつ腕)とオリオン腕を持つ。また、サジタリウス腕などがいて・りゅうこつ腕の様に二つの名前が合わさった正式名を持つのは、先に述べた不可視領域によって分断されて、繋がっていない別の腕として見られていたため──に取り付くと、瞬く間に周辺数光年の星域を支配下に置き、その後も光よりも速く勢力圏を広げること20年。ついに知的生命体の生存圏と接触する。そして僅か半年も経たずに歴史ある一つの星間文明を滅ぼした。
 それから500年。【敵性体】は数々の文明を滅ぼしながら勢力を拡大し、ノルマ腕(じょうぎ腕・はくちょう腕)・サジタリウス腕へも勢力圏を広げると、サジタリウス腕の各星系を攻略しながら太陽系のあるオリオン腕へと向かう回廊宙域付近まで迫っていた。

 【敵性体】の脅威に対して、地球文明より遙かに進んだ星間文明種族らは天の川銀河の防衛のために連盟(リーグ)を結成。連盟軍を組織し【敵性体】と存亡を賭けた戦いを続けている。そんな状況の中で太陽系義勇軍の存在は決して低くは無い。
 それは地球人類が現在確認されている知性生命体の中でも飛びぬけたパイロット適正を示す種族であるためだった。
 【敵性体】は従来の天の川銀河において戦闘時の基本であった無人兵器を操作する自立型高度AI──大目標を設定されれば、その達成に沿った計画を自ら組み上げ、自ら設定した小目標を達成しつつ大目標へのアプローチを行う能力を有するAIで、戦闘時に攻撃目標・防衛目的を設定すれば、それに適う行動を他の機体のAIと連携して戦闘を行うことが可能──を用いた無人兵器を無効化するどころか、支配して自らの戦力として運用する能力があった。
 【敵性体】の持つ一種の超能力によるAIへの干渉とされているが、その原理は未だに解明されていない。
 その為に戦闘艦クラスの大型兵器ならば常時展開可能な高出力の障壁で【敵性体】からの干渉から自立型高度AIを保護できるが、本来、対【敵性体】と主力となるはずの小型兵器の完全な無人化が不可能だった。
 しかし、それは小型兵器にパイロットが乗り込み命がけで戦うと言うことは無い。パイロットは感覚同調端末を用いて、高度サイバネティックスによって作られた擬体と同調し機体に乗り込み戦闘を行う。つまり厳密には無人兵器と言えなくも無かったが、個々の機体を操縦するパイロットが必要になる上に、自立型高度AI並に機体性能を発揮させるパイロットは極僅かであり、結果として連盟は【敵性体】に対して劣勢に立たされ続けてきた。
 各戦線で立て続けに撤退を強いられる危機的現状に連盟は、本来禁じられている連盟加盟条件──他星系への大規模移民の達成をもって
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