暁 〜小説投稿サイト〜
蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第12話 朝食風景
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だった場合は、俺の考え自体が平和ボケした日本人特有の考え方と成るとは思いますけどね。

 それで、某映画で有名な魔法学園モノと同じように、食堂内にはやたらと長いテーブルが三つ並んでいます。もっとも、寮ごとに座る位置が決まっていると言う訳では無く、学年ごとに座るテーブルが決まっているように見えるのですが。

 何故、学年ごとに分かれているのかが判るのかと言うと、ざっと見渡しただけなのですが、座っている生徒達の着ているマントの色が違っているのが判りますから。
 右端のテーブルには紫。真ん中のテーブルには、タバサと同じ黒。左端には茶色のマントを纏った魔法使い達が座っています。
 これは、日本の学校でも体操服などで似たような色分けを行っているトコロも有りますから、それで、ほぼ間違いないと思います。俺の通っていた高校もそうでしたからね。

 食堂に入る前に一度足を止め、タバサが先に食堂内に侵入するのを待つ俺。
 その様子を少し訝しげに見つめるタバサ。

 ……あれ、これが正しいマナーだったと思うのですが。記憶違いでしょうか?

 それまで、タバサに道を尋ねながらでは有ったけれども、常に彼女の一歩先を歩いて来た俺が、食堂の入り口で突如立ち止まり、タバサを先に行かせようとしたのですから、少し、不思議に思われても仕方がないですか。

 但し、西洋風のエスコートなら、俺の対応が正しいと記憶しているのですが。

 タバサが先に立って進み、自らの席の前に立つ。
 その椅子を座り易いように後ろに引く俺。もっとも、普通、フランス料理のレストランなどに行った場合ならば、椅子を引いて座り易くしてくれるのは店員の仕事と成ります。
 それに、上座に座るのは女性ですし、先にテーブルに着くのも女性の方。その程度のマナーなら俺でも知っていますから。

 タバサを席に着かせてから、自らも彼女の隣の席に着く。
 但し、テーブルの上に並べられた料理の数々に、流石に辟易としていたのですが。

 確かに、英国風の朝食を望んでいた訳でもないのですが、それでも、大量に油を使った料理や、夕食でも少し引くような肉料理などを朝から食べられる程の強者では有りません。
 俺の胃袋は。
 もっとも、英国風の朝食と言う物も、量と言う段階なら同じような量が並べられるらしいのですが……。

 まぁ、流石は西洋人。東洋人の俺なんかとは、基本の排気量が違うと言う事ですか。

 そんな、クダラナイ感想をウダウダと考えていた俺を、何か物言いたげな雰囲気でタバサがじっと見つめている事に気付いた。

 ……何か用事でも有るのでしょうかね。どうも、彼女にじっと見つめられると、気分が落ち着かなく成りますから、出来る事なら、少し視線を外して欲しいのですが。

 そして、真っ直ぐに
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