第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第12話 朝食風景
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で、仕事を与えられる事を喜ぶから、どんどんと仕事を回して行っても嫌な顔ひとつ見せずにこなして行ってくれます。
つまり、こう言う非常事態にはすごく助かる性格と言う訳です。
それに、彼の場合は、俺が消耗する霊力も少ないですし。
そうしたら、この部分は終了。次は……。
テーブルの上に視線を転ずる俺。其処には、ひと塊と成った金属が、その属性に相応しい輝きを放っていた。
その金属の塊を持ち上げてから、ひとつ首肯く俺。
成るほど。ハゲンチに依頼して有った錬金術に因る金の錬成は、大体、2キログラムぐらいの重さの金の錬成が出来たみたいですね。始めた時間帯が夜半でしたし、それからするとかなり効率良く進んだみたいです。
ならば、
「ハゲンチも休憩が終わったら引き続き、錬金術を頼む。ただ、金ばかりやと問題が有るから、プラチナと銀をこれからは作ってくれるか?」
式神達の宴会に参加していたハゲンチにそう依頼して置く。
もっとも、夜の間に作って貰った金だけでも十分、当座の活動資金に事欠く事はないとは思うのですが。
おっと。タバサに、この世界の貨幣経済がどの程度発達しているのかを聞くのを忘れていましたね。
確か、ヨーロッパの封建制の時代は貨幣経済がそう進んで居なかった時代のはず。
税も年貢で有って、お金で徴収していた訳では無かったはずですからね。
貨幣経済が発展するに従って、中央集権制度の絶対王政の時代に移行して行き、啓蒙思想の発達から市民革命の時代に突入するのだったかな。
これは、タバサに啓蒙思想や高貴なる者の義務、などと言う言葉を知っているかどうかについても聞いて置く必要が有りますか。もっとも、高貴なる者の義務と言う言葉はもっと、ずっと後の言葉だったような記憶も有るのですが……。
何故ならば、この世界の状況にもよりけりですけど、貴族支配の時代から市民革命の時代に掛けての過渡期の場合、貴族である事の方が危険な場合も有ります。確かに他の連中については関係ないけど、俺と縁を結んだ少女を危険な目に合わせる訳には行かないですからね。
俺の知っている地球世界の歴史のように、十字軍の時代から大航海時代に移行するとは限りませんから。
まして、その十字軍の時代。……つまり、聖戦がヨーロッパ側の敗北で終わる歴史が、この世界でも繰り返されるとも限りません。
ただ、この時代の歴史の流れは、俺の住んで居た現代社会とは違い、ゆっくりとした物のはずですから、近い未来に関しては、そう差し迫った脅威のような物もないと思います。ですから、タバサが生きている間ぐらいは大丈夫だとは思うのですが……。
時代が進むに従って情報の伝達速度が速くなり、それに従って、科学や、色々な技術も発展してい
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