隻眼の軍人
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した。
「今度は貴様の後塵は拝さぬぞ。決してな」
その目には憎悪の光が宿っていた。
「今のわしの力をとくと思い知らせてやる」
彼はそう言うとその場から姿を消した。そして闇の中に沈んでいった。
筑波とがんがんじい、そして志度博士の三人はバベルの塔の前にいた。
「遂に来たな」
博士はその塔を見上げて言った。
「ええ」
二人はそれに対して頷いた。やはり上を見上げている。
「かって神の世界に行こうとして建てられた塔が今は悪の世界をもたらす為にある」
博士の言葉は神話を語るように神秘的なものであった。
「その塔を崩し中東に平和をもたらさなければならない。その為に」
左右にいる二人を見回した。
「行こう」
「はい」
二人は頷いた。見ればがんがんじいは既に鎧を着込んでいる。
筑波は人間の姿のままだ。だがすぐに腰からベルトを取り出した。
「行きますよ」
「うん」
二人は筑波の言葉に頷いた。筑波はゆっくりと変身の構えをとった。
スカイ・・・・・・
まず両手を拳にし脇に入れる。そして右手を前に突き出した。
すぐにそれを引っ込め左手をかわりに前に出す。その掌を拡げる。
そして手刀にすると右から左に旋回させる。
身体が黄緑のバトルボディに覆われ手首と足首が黒い手袋とブーツに覆われる。
変身!
その左手を脇に入れる。そして手刀にした右手を左斜め上に突き出す。
顔の右半分が黄緑の仮面に覆われる。左半分もすぐに。目が紅く光った。
光が全身を包む。光が去るとそこにはスカイライダーがいた。
「行きましょう」
「うん」
スカイライダーの言葉に今度は博士とがんがんじいが頷いた。三人はライダーを先頭に塔の中に入って行く。
塔の中は玄室と螺旋階段により繋がれていた。二人は玄室を通過し階段昇っていく。玄室と玄室の間は空洞になっている。
「ライダー」
がんがんじいは階段を昇りながらスカイライダーに尋ねた。
「何だい」
ライダーはその質問に対して問うた。
「空から上には行きまへんねんな」
「うん」
ライダーは頷いた。
「バダンの連中は中にいるからね。それに中の方が何かある可能性が高いし」
ライダーは言葉を続ける。
「屋上は守りが堅いだろうし。まずは中で敵の戦力を減らしていこうと思って」
「成程」
博士とがんがんじいはそれに納得した。
「それに」
ライダーは言葉を加えた。
「それに?」
「二人をそのままにしてはおけないから」
「ライダー・・・・・・」
二人はここであらためてライダーの優しさを知った。
三人は螺旋階段を進んでいく。そこへ怪人達が姿を現わした。
「来たな」
「ホオーーーーーーーーッ!」
デストロンツバサ一族の予言怪
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