第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第11話 男女七歳にして
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支え、バビロニア帝国や大英帝国の繁栄を裏で支えたのは、彼の錬金術らしいですから。
今は何処の国の守護を為しているのか、はっきりとは判ってはいないのですが。
もっとも、俺の式神と成っているのは、その超大物の分霊に当たる存在ですから、当然のようにそこまでの超絶能力は持ってはいません。しかし、それでも小国の国家予算程度なら、彼の能力だけで充分に賄う事が出来る能力でも有ります。
むしろ、彼が頑張って御仕事をし続けたら、一時的に貴金属が値崩れを起こす可能性が有るぐらいの能力ですから。
それに、これで俺と……そしてタバサの活動資金に関しては問題が無くなりました。後は、手持ちの宝石類とノームが集めて来た宝石類に式神達を移して行って、即座に危険に対処出来る状態を作り出したら問題は有りません。
やれやれ。これでようやく晩飯に有りつけると言う訳ですか。
そう思い、ハルファスの調達してくれたお弁当の山に視線を移す俺。
どれどれ。から揚げ弁当に、とんかつ弁当。ハンバーグに……。
問題が有るぞ、この内容は。
「ハルファス。この弁当は全部、お箸で食べる事が前提の弁当やないか。
タバサにはお箸は使えないで。カレーとか、チャーハンとか、オムライスとか。その手のスプーンで食べられるお弁当も用意してくれると有り難いんやけど」
少し強い目の俺の言葉。
それに、どうせ、俺が掛かった予算を全部徴収されるのですから、少しぐらいは我が儘を言っても罰は当たらないと思いますよ。まして、タバサは日本人ではないのですから、お箸が使えない事ぐらい知っていると思うのですけど。
いや、十字軍の時代のヨーロッパならば、マトモなテーブル・マナーなど無かったはずですか。
基本的にヨーロッパ……イタリアではもう少し前から有ったと思いますけど、フランスでのテーブル・マナーの始まりは毒を盛る女カトリーヌ・ド・メディシスが最初のはずです。それ以前は、手掴みで食べていたらしいですから。例え王家の人間で有ったとしても。
ちなみに、日本にお箸の文化を広げたのは、聖徳太子だと言う話が伝わっていますね。
「それは、シノブくんがお箸の使い方を教えて上げたら済む話だな」
しかし、既に宴会を開始していたハルファスが、かなり冷たい台詞を口にする。
いや、冷たいと言うよりは、メンド臭い。それよりも、私は飲む事に忙しいと言う答えでしたか。
そして、
「どうせ、これから一生付き合って行く相手なのだから、早い段階でお箸の使い方を教えて置いた方が良いぞ、シノブくん」
ハルファスの言葉を継いだアガレスが、そう言った。
……一生付き合って行く相手?
俺はタバサを少し見つめる。そして、彼女の方も、同じように俺
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