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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第11話 男女七歳にして
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ってはいません。

「あのなぁ、タバサ。確かに、あのランダム召喚に関しては言いたい事は有るし、問題も大きいと思う。
 せやけど、オマエさんが召喚した使い魔がそんな人間かどうかは、自分自身を顧みたら判ると思うぞ。
 少なくとも、タバサが召喚の儀式に臨んだ時の心は、陽の方向に向かっていたはず。
 せやから俺の前に召喚円が開いたんやからな」

 確かに、ランダム召喚ですから、よりその召喚士に相応しい使い魔が召喚される可能性も有ります。
 まして、陰の気に固まった心では、俺のような陽の気の神獣を召喚出来る訳は有りません。
 何故ならば、陰の気に引かれて集まって来るのは、陰の気に固まった存在の方が多いですから。

「それに、最初に言った通り、そんな事は気にする必要はない。
 確かに、不意打ちに等しい使い魔契約やったから、細かいトコロにまで交渉を詰める事が出来なかった点に問題は有るけど、一度正式な契約が結ばれた以上、俺はそれに従う」

 別に何処の世界だろうと、立って半畳、寝て一畳。これだけのスペースが有ったら生きて行けます。それが俺。少なくとも、言葉が通じる相手が居る世界なら何とでも成りますから。

 俺の言葉を聞いたタバサが少し首肯く。これは了承してくれたと言う事でしょう。
 ……ん? なのですが、一体、今の会話の何に了承したのでしょうか、彼女は。

「ならば、問題はない。貴方は、わたしの使い魔として、わたしの部屋で暮らす」

 ……って、何も了承していないじゃないですか。
 何か、上手い事丸め込まれたような気がするのですが……。

 まぁ、もう、何処で住むかぐらいはどうでも良い事ですか。
 様は、俺が自分をずっと保っていたら問題は無い訳ですから。


☆★☆★☆


 結局、うやむやの内に、タバサの部屋に住む事を了承させられた後に、あの場の時空結界を閉じて、魔法学院の女子寮に有るタバサの部屋にやって来たのですが……。

 それで、このタバサの部屋と言うのが、とてもではないですけど、女の子のお部屋とは思えないお部屋でした。 
 部屋のサイズとしては、およそ十畳以上、十五畳未満と言う感じ。
 部屋の隅、窓の反対側にベッドが置かれ、その近くに洋服ダンス。後は、勉強用の机。
 ベッドの頭の部分には、それなりの数の本が並んでいるトコロから、彼女は、見た目通り読書が好きなメガネ装備の寡黙美少女と言う事に成るのでしょうね。

 しかし、現在のこの世界は、活版印刷が発明されているかどうかは微妙な時代区分のはずですね。東洋ではかなり早い段階で活字は発明されていた代物なのですけど、西洋ではルネッサンスの時代まで待つ必要が有ったと思います。だとすると、本はかなり高価な代物では無かったかな。時代的には。

 
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