閑話ー現実と仮想の演舞ー
27.現実でもゲーム三昧
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時刻は一時をまわり丁度お腹が減ってくる頃だ。出るのが遅かったっていうのもあり、昼飯どきだ。しかも、今日は土曜日。飯屋はどこも親子連れの家族やカップル、学生たちで埋め尽くされている。
「どうする、スグ?どこもいっぱいだけど」
「うーん........どうしよっか?」
ぶらぶらと二人で歩いているとあるビルで足が止まる。
「ここって......確か......」
スグが俺の言葉に続くように言う。
「先月の《MMOトゥデイ》に載ってた。.......確か、半仮想世界が体験できるアトラクションだよね。でも、難しすぎて最後のボスまで誰もが到達出来てないって話だよ」
「それなら........」
スグの手を引っ張りビルの中へと入って行った。
ビルの中に入るとそこは少し光量不足のロビーが広がっている。俺はスグの手を引っ張り一直線に受け付けカウンターへと向かった。
「いらっしゃいませ。お客様は二人でよろしいですか?」
カウンターに座る女性の問いに俺は、はい、というと後ろでスグの呆れたような顔が見ずともわかったが何も言わずスグは俺の横に立ってくれた。
説明によると、このゲームはこのビルの二階と三階のフロア全部を使いアミュスフィアに似た機会をかぶりボスを倒していくというゲームらしい。
「それでは、頑張ってきてください」
カウンターに座っていた女性の見送りを受け、二階へと続くエレベーターへと向かっていく。その途中、俺たちをロビーにいた人たちが見てくる。
それもそのはずだ。
このゲームは一ヶ月前に作られたが今だに誰もが攻略出来てないゲーム。それに男女のカップルが挑むとなれば、ゲーマーの連中としてはふざけてイチャイチャしたいがために入っていったと思われているのだろう。
でも、俺はガチでこのゲームを攻略してやるよ!
俺とスグは一緒にエレベーターへと乗り込み直ぐに扉が閉まり上の階へと向かった。
扉が開くとそこには、二つのアミュスフィアのような機械が机の上に置いてあり、カウンターで説明されたように俺とスグはそれを被る。
すると視界が急に暗くなり目の前に何かが現れる。アミュスフィアをつけた状態でスグの方を見るがスグの頭にはアミュスフィアはついていない。つまり、このアミュスフィアはその人の頭の形状を読み込んで視界に映し出すことができる。俺とスグは歩き出すと目の前に色々な武器が置かれたテーブルが現れる。
するとアナウンスが耳に直接聞こえ出す。これが現実なのか仮想のものなのかは、わからないがそこに置かれていた片手剣を握る。
するとやはり握った感覚が存在する。これがアミュスフィアならこれも仮想によって出来たデータになるが確かに握った感覚と俺は足をしっかりと動かしている。
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