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ホワイト=ダイヤモンド
第一章
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                ホワイト=ダイヤモンド
 イギリスでは女の子の下着の三角の部分、太腿と太腿の付け根即ち股間の部分についてホワイト=ダイアモンドと言う。三角形だからだ。
 しかし今妻のフローラを見てだ、ロンドンの工場で働いているエドワード=マッキントッシュ太って大柄で茶色い髪と髭それに青い目を持つ彼は自宅で言った。
「お前は今はブラック=ダイアモンドだな」
「どういうこと?」
「いや、下着の股のところあるだろ」
「太桃と太腿の付け根ね」
「あそこ三角形だろ」
「形はね」
「それでホワイト=ダイアモンドって言うらしいんだよ」
 こう妻に話した。
「それでな」
「私の下着が黒だから」
 妻はスラックス姿で話した。
「そうだっていうのね」
「ああ、そうだよ」 
 自分と同じ三十代半ばだがスタイルは崩れておらずジーンズが似合う妻に言った、胸は大きく金髪をショートにしていて目はグレーだ。顔立ちも整っていて自慢の女房だ。
「そうなるな」
「そうね、しかしね」
「しかし?」
「上手いこと言うわね」
 笑ってだ、妻は夫に話した。
「あの部分がホワイト=ダイアモンドって」
「そうだな」
「確かにそう見えるわね」
「下着が白だとな」
「そうよね」
「ああ、誰か知らないけれどな」
 仕事に行く前に妻と一緒に朝食を食べつつ話した。
「面白い言葉だ」
「そうよね、じゃあ子供達起こして」
「ああ、朝飯食わそうな」
「そうしましょう」
 夫婦で朝そうした話をした、だが。
 次の日だ、エドワードは家でフローラに怒って言った。
「ふざけた奴がいるものだ」
「どうしたの?」
「下着を男女一緒のものしろって言う奴がいたんだよ」
「下着を?」
「女もトランクスやボクサーにしろってな」
 その様にというのだ。
「言う奴がいたんだよ」
「変なこと言う人がいるわね」
「何でもな」
 妻にさらに言った。
「いやらしいらしいんだよ」
「女の人の下着が」
「そう言ってな」 
 それでというのだ。
「そんなことを言うんだ」
「おかしなことを言う人がいるわね」
 妻もこう言った。
「今さっき変なことって言ったけれど」
「そうだな」
「女の人がトランクスね」
「ああ、そんなのあるか」
 エドワードは今も怒って言った。
「やっぱりな」
「女の人の下着はね」
「あれだろ」
「ショーツよね」
「そうだよ」 
 まさにというのだ。
「一択だろ」
「昔はね」
 妻はここでこう話した。
「女の人の下着も半ズボンみたいだったのよ」
「そうだったな」
「昔はね」
 こう話した。
「そうだったのよ」
「俺もそれは知ってるけれどな」
 それでもというのだ。
「今はショーツだろ」
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