第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第9話 この世界の時代区分は
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「そうしたら、さっきと同じように魔法を発動して貰えるか?
その際に、ルーンを唱える事無く、式神に精霊を従えて貰ってな」
あれから泉の乙女に続いて、森の乙女の封印……つまり、契約も終わり、現在はタバサに先住魔法。つまり、俺と同じように、精霊を友とするタイプの魔法が行使可能か試している最中です。
それで……。
これは仮説なのですが、精霊を無理矢理従えて居るのは、呪文の中に存在しているルーンの部分だと俺は思っています。
尚、何故、そう思ったのかと言うと、その理由は、ライトと言う魔法に有ります。
ライトと言う魔法を使用した時には、ルーンを唱える事は無かったのですが、その際には精霊の悲鳴が聞こえる事は無かったのです。
そして、ライトと先ほどタバサが放った氷結系の魔法の差は、ルーンを唱えて魔法を発動させたか、口語で唱えたかの差。
それならば、その部分を口語に置き換えて、タバサと直接契約した式神に精霊を友にする能力を借りられるのならば、同じような魔法が発動するはずだと思ったのですが……。
まして、この国に棲む精霊に語り掛けて、一番彼らに話しが通じ易い言葉は、この国の言葉。つまり、この国の人々が普通に話している言葉が、精霊に取っても一番通じ易い言葉のはずなのです。
少なくとも、俺の住んで居た日本ではそうでしたからね。
それでも尚、わざわざ、現在、普通に使用されている言葉以外の言語を魔法に使用する。ならば、このルーンの部分に何か重要な意味が有ると考えても不思議ではないでしょう。
ただ、俺自身がルーン魔法……このハルケギニアで使用されるルーンではなく、地球世界の北欧神話の神々に繋がるルーン魔法について詳しい訳でもないので、この部分に関しては間違っている可能性も否定出来ないのですが。
太陰星が支配する世界を、陽の精霊が切り取った空間。
俺達以外に生者が存在しない世界。
その、一切の動く者の存在しない世界で、先ほどと同じように自らの身長よりも大きな魔術師の杖を高く掲げる我が蒼き御主人様。
彼女により相応しい凛としたその立ち姿は、彼女の存在をより強く感じさせる姿で有った。
「ウィンディ・アイシクル」
そして、短くそう囁くように、呪文を紡ぐ。
相変わらず抑揚の少ない、彼女独特の話し方。そして、それまで……俺と出会ってから、此処に来るまでと変わらない口調で……。
その刹那。タバサの魔術師の杖の先に集まった霊力が周囲の水の精霊に働き掛け、十数本の氷の矢と化す。
そして、次の瞬間、そのすべての氷の矢が目標を襲った。
刹那の後、その目標となった空中に浮かばせた直径三十センチメートル程の水の塊に、すべての氷の矢が命中。
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