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夢幻水滸伝
第三百九十九話 不死使いその一

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                第三百九十九話  不死使い
 マルコ=リョサはこの世界に来て声からこの世界とこの世界での自分達のことを聞いてから目を開いた、するとそこは大喧嘩が怒っている酒場の中だった。
 即座にだ、彼は術で喧嘩をしている者全員を眠らせた。すると店の親父マミーの中年の男の彼が言ってきた。
「物凄く強力な術ですね」
「咄嗟に使ったけど」
「お見事です、お陰で助かりました」
 親父はリョサに言った。
「ちょっとしたことからです」
「皆お酒が入ってるから」
「こうしたことになりまして」
「僕が目を開いたら」
 リョサは親父に答えた。
「こうしたことになってた」
「目を開いた」
「実は」
 リョサはここで自分のことを話した、すると親父は目を瞠って言った。
「星の方とは」
「思わんかったか」
「見事な術と思っただけで」 
 最初はというのだ。
「それで今ステータスを見れば」
「僕のやな」
「納得します」 
 こう言うのだった。
「それで、しかし」
「しかし?」
「また急に来られましたが」
「この世界にな」
「これからどうされますか」
 親父はリョサに尋ねた。
「今しがたこの世界に来られたところですね」
「そや、見ればお金は多少あるが」
 リョサは自分の懐を確認してから述べた。
「しかしな」
「それでもですか」
「家も仕事もない」
 どちらもというのだ。
「正直言ってな」
「あてもないですか」
「全くな」 
 そうだというのだ。
「これが」
「ではです」
 親父はリョサから彼の事情を聞いて話した。
「知り合いに建設等このモンテビデオで幅広く仕事をしている社長がいますが」
「その人を頼ることか」
「今急激に事業を拡大していますが」
 そうであるがというのだ。
「人手が足りないので」
「僕がそこに入るか」
「そうされてはどうでしょうか」
「それで仕事が手に入るか」
「あとお家は」
 こちらはというと。
「私は下宿もやっていまして」
「部屋を借りてか」
「住まれますか」
「そうしてええか」
「リョサ様がそうされたい様に」 
 親父はこう答えた。
「そうされて下さい」
「ほなな」 
 それならとだ、リョサは親父の言う通りにだ。
 すぐに社長に紹介してもらい仕事を手に入れ下宿もそうしてもらった、こうしてこの世界でも生活をはじめたが。
 仕事をしていてだ、グレムリンの初老の男である社長に言われた。
「いや、多くの死体を出して働かせますと」
「ネクロマンサーの特技やな」
「違いますね」
「死体は腐らん様にしてあるから」
 クールにだ、リョサは社長に答えた。
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