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スーパーヒーロー戦記
第26話 怪獣殿下
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んぞ若者よ」

 畳の上に叩き付けられた甲児を前に一文字がゲラゲラ笑う。反対に倒れた甲児は笑う一文字を見て大層憎たらしそうな顔をした。かなり屈辱的だったからだ。
 だが、相手は有段者。対して甲児は無段者である。力と技の差は歴然と言えた。

「何やってんだよぉ甲児! この巴武蔵様がコーチしてやったんだから一思いにホン投げちまえよぉ!」
「わぁってるっての! 見てろよぉ今度こそ!」

 そう言って再び組み合う甲児と一文字。その横ではジャージ姿のなのはとフェイトが居た。その前には同じくジャージ姿のハヤタと本郷が居る。

「あの、ハヤタさん。私達魔導師ですから魔法の特訓とかするんじゃないんですか?」
「それもそうだがまず君達は基礎体力を付ける必要がある」
「基礎体力?」

 フェイトが首を傾げる。

「如何に強大な魔力を持っていようと中身はまだ9歳の子供だ。連戦に耐えられるように体力をつけておく必要がある。そうすれば自ずと魔力も上がってくだろうしね」
「特に君達の年齢は体の基礎を作る上で一番重要な時期なんだ。それを分かって欲しい」

 ハヤタと本郷の言い分は最もらしい事でもあった。確かに魔法での戦いである以上魔法や魔力の特訓も必要だがそれ以上に体の基礎を作らねばどうしようもない。魔力があったって途中でヘバッてしまっては元も子もないのだ。

「それで、ハヤタさんと本郷さんがコーチしてくれるんですか?」
「嫌、俺達もするがもう一人適任の人が来る」

 本郷がそう言うと二人の間から現れたのは同じくジャージ姿の立花籐兵衛であった。

「立花さん?」
「おやっさんは俺のコーチを務めてくれた人だ。おやっさんが居た方が特訓がはかどるからね」
「そう言う訳だ。二人共私の教え方はちょっと厳しいが、頑張るんだぞ!」
「「はい!」」

 二人は強く頷いた。それから見て分かる通りガーディアンズは今各々特訓に励んでいたのだ。通報が無い以上無駄に時間を浪費する訳にもいかないので自主鍛錬に励んでいたのだ。
 来るべき闘いに備えて各自レベルアップに努める為である。
 その間、科学班はこの状況下で使用出来るレーダー装置の開発を急ぐ。しかしかなり強力なジャミングの為完成はかなり時間が掛かりそうでもあった。
 その科学班の中には神隼人とダンの姿もあった。

「全くお手上げだぜ。これだけの強いジャミングの中使用できるレーダーを作るなんざ無茶も良い所だからな」
「だが、作らなければならない。そうしなければ待っているのは破滅だけなんだ」

 ダンの言う通りだった。一刻も早くジュエルシードを全て封印しなければならない。それらが一斉に暴走したら地球など粉々になってしまうからだ。




     ***




 ゴ
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