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星河の覇皇
第八十八部第五章 隙を窺い合いその二十

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「それでもな、それと映画鑑賞等もだ」
「していいですね」
「配置に就いていない時は」
「そうしてもいいですね」
「配置は八時間交代だが」 
 二十四時間を一日としてだ、八時間働き後の十六時間は睡眠を入れた自由時間となっているのである。
「後の時間でな」
「英気を養う」
「そうしていってですね」
「戦闘に入れば」
「戦ってもらう、だから今は英気も養ってもらう」
 敵軍と対峙するその中でというのだ。
「そうもな」
「今のところです」
 情報戦に長けているベニサフが言ってきた。
「彼等は動く気配はです」
「ないな」
「全くです」
 そうした状況だというのだ。
「こちらの隙をです」
「伺っているな」
「その様です」
「そして潜水艦を用いようにもな」
 アッディーンはこのことは自分から言った。
「それでもだな」
「はい、布陣を観ますと」
「隙がない」
「全く、ですから」
「今はだな」
「私も思います」
「攻めてはならないな」
「迂闊に攻めますと」
 その場合はというのだ。
「あの堅固な防衛ラインに阻まれ」
「そうしてだな」
「大きな傷を負います」
 オムダーマン軍はというのだ。
「間違いなくシャイターン主席が復帰しているかと」
「だからだな」
「隙がありません」 
 その布陣にというのだ。
「ですから」
「攻めるべきではないな」
「はい」
 その通りだというのだ。
「今は」
「そうだ、だからだ」
「将兵達はですね」
「英気もだ」
 これもというのだ。
「養うことだ」
「そうして戦闘となれば」
「戦ってもらう、休むことも戦争だ」
 そのうちの一つだというのだ。
「だからな」
「そうしてもらいますね」
「是非な」
「それでは私も」
 ベニサフは微笑んで述べた。
「セブンブリッジに興じましょう」
「そちらにか」
「趣味でして」
 ベニサフはアッディーンに笑って話した。
「入隊してからの」
「そうだったか」
「一人ですることはないですが」
 それでもというのだ。
「勝つにしろ負けるにしろです」
「好きか」
「それ自体が」
「だから行うか」
「はい、時間があれば」
 その時にというのだ。
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