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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第五章 オレンジギルド
第32話 武器強化
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にしてもシュウ、あんた良くこんな重い剣を片手で持てるわね。シリカも軽々持ってたし…」
「俺もそれの重さには参ってるさ……けど、リズとはレベルとかの差もあるからな、一応は持てるよ」
「あたしも軽々とは持ってませんよ」
「ふ〜ん……それで、強化の種類は何にするの?」
 リズは俺達の言葉を、聞いているのか聞いていないのか分からない返事をした後に、俺の方を向いて聞いてくる。
 …そう、これなんだよなぁ、俺が悩んでるのは。

「う〜ん、とりあえず《頑丈さ》を上げてくれ。その後は……《重さ》と《鋭さ》どっちにしようかなぁ?」
「え……あんた、まだ《重さ》上げる気なの!?」
「ああ、でもな〜………よし、決めた! 《頑丈さ》四割で、《重さ》と《鋭さ》を三割ずつで頼む!」
「……どうなっても知らないからね」
 そう呟いた後、リズは俺の剣の強化に取り掛かった。



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 午前九時を回る頃、やっと武器の強化が終わった。
「はい、出来たわよ。二人とも」
 そう言ってリズがウィンドウを出して、俺とシリカに剣を送ってくる。
 それを受け取り、俺達もお金を渡す。

「…それにしても、シリカもあれ以上《重さ》を上げるなんて、兄妹そろってバカ?」
「そんな事無いですよ、その方が攻撃力が増して戦いやすいんです」
 シリカも俺とまったく同じ強化内容にしたことに、リズは冗談まじりでバカ呼ばわりしたが、それとさらり受け止めてシリカは理由を説明する。…まぁ、シリカの剣も重いからな。

「…まぁ、シリカが良いんだったら、あたしはそれで良いんだけど……それよりさぁ、シュウ達って今最前線で起きている《フィールドボス》について知ってる?」
 その理由を聞いて納得? したのか、他の事を俺達に聞いてきた。

 《フィールドボス》というのは、各層のボス部屋にいる《フロアボス》とは違い、アインクラッドの各層の圏外フィールドで、要所要所という間隔で何体か配置されているボスのことだ。
「……《フィールドボス》がどうしたんだよ」
「それがさぁ、あたしの友達の話なんだけどね。第五十層あたりから《フィールドボス》が攻略組が着く頃には、もう倒されてるんだって……それであたしの……もう名前出しちゃうけど、アスナっていう友達が『そんなに強いのに《フロアボス》の攻略に来てないなんて、無責任にも程がある!』って怒ってたのよ。これを今攻略組では《フィールドボス事件》って言うらしいんだけど……その事について何か知らない?」

「……………サァ、ヨクワカラナイナ」
「……………ソ、ソウデスネ」
 やべっ、思い切り俺もシリカも片言になっちまった!
 心当たりがあるとすれば、有り過ぎる! だってそれ、俺だもん! …正
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