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屑教師狩り
第五章

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「ここは」
「そうですね」
「悪を裁いたのですから」
「地獄に送ったのです」
「喜ばないといけないですね」
「いじめは悪です」
 岩清水はそれは絶対とした。
「そしてそれを糾弾してです」
「加害者を裁くなら」
「それは正義ですね」
「まさに絶対の正義ですね」
「そうです、いじめを見て嘲笑し」
 そしてというのだ。
「止めないならです」
「その教師も同罪ですね」
「いじめの加害者ですね」
「まさにそうですね」
「そうです、容赦する必要はありません」 
 一切というのだ。
「今回もそうです」
「心中に追い込めてよかったですね」
「苦しめ抜いて死を選ばせて」
「両親も死にましたが」
「よかったですね」
「彼等は親です」
 それ故にというのだ。
「罪を犯していなくても」
「はい、悪を裁くには犠牲が付きものですし」
「巻き添えも当然ですね」
「親ならです」
「責任もありますし」
「ですから彼等も自殺しましたが」
 それでもというのだ。
「全くです」
「気にすることはないですね」
「それも全く」
「ご近所にも責められたそうですが」
「それもかなり」
「家族を巻き添えにしてでも屑を追い詰められるなら」
 岩清水は平然として言った。
「それは正義です」
「はい、その通りです」
「家族なら同罪ですし」
「多少の犠牲は当然です」
「いじめを糾弾するにあたって」
「屑を育てた責任もありますし」
「何の考慮もいらず」
 そしてというのだ。
「これからもです」
「悪を糾弾していきましょう」
「いじめという悪を」
「ではこれからですね」
「祝杯を挙げますね」
「オンラインで」
 岩清水はこう言って缶チューハイを出した、そうしてそのうえで同志達と共に乾杯したのであった。
 だが『裁き』が終わってだ、畔木の実家が所轄だった警察署の署長は副所長に難しい顔でこう言った。
「あの一家は心中だったが」
「殺されていますね」
 副署長も難しい顔で述べた。
「明らかに」
「彼等にな」
「我々にも抗議をしまして」
「動けない様にしてな」
「彼等の家に殺到しましたが」
「警察も抗議が殺到するとな」
 そうなると、というのだ。
「動けない」
「仕事が出来なくなります」
「だからああした暴挙が為されても」
「殺人等でないとです」
「動けない」
「そうですね」
「彼等はわかっている」
 岩清水達はというのだ。
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