森に煌く刃
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そして森の中へ入っていった。
「アマゾン・・・・・・」
モグラ獣人がアマゾンに声をかけた。すこし心配なようである。
「モグラ、心配する必要ない。アマゾン勝って帰って来る」
彼はモグラ獣人に対してそう言うと森の中へ入っていった。
森の中は木々が鬱蒼と茂っている。アマゾンはその中を猿のように跳びながら移動する。
木の枝々の間を跳び移る。そして怪人の気配を探る。
(近い・・・・・・)
アマゾンは近くにその気配を感じた。その時だった。
鎌ィ足が襲ってきた。アマゾンはそれを前に跳びかわす。
咄嗟に木の上へ跳ぶ。そして辺りを見回す。
「ここよ」
不意に後ろから声がした。
振り返る。そこへカマキロイドの鎌が襲う。
「その首刈り取って偉大なる我が首領への捧げ物にしてあげるわ」
だがアマゾンはそれを屈んでかわした。そして足払いを仕掛ける。
「うっ」
カマキロイドはそれをまともに受けた。そして態勢を崩す。
アマゾンはそれを追う。そして右腕の鰭を振り下ろす。
「大切断!」
しかしそれは左手の鎌に受け止められてしまう。カマキロイドは落ちながらニヤリ、と笑った。
「甘いわね」
そして蹴りを放つ。それはアマゾンの腹を直撃した。
「ガハッ」
怯む。だがそれは一瞬だけだった。しかしその一瞬が効いた。
カマキロイドは無事着地した。アマゾンとは間合いが離れた。
アマゾンも蹴りのダメージから回復し態勢を整えて着地した。しかし間合いが離れたのは致命的であった。
「ヌッ・・・・・・」
間合いを詰めようとする。だがカマキロイドの動きはそれよりも僅かに速かった。
「ウフフフフフ、これは楽しめそうね」
怪人は彼を見て不気味に笑った。
「すぐ殺してはつまらないわ。じっくり楽しまないと」
彼女はそう言うと木々の中に消えていった。保護色のようだが違った。どうも身体の配色が元々森の中に隠れ易いようだ。まさに蟷螂そのものであった。
「また会いましょう。そしてその時こそその首斬り落としてあげるわ」
そう言い残して消えた。気配もすぐに遠くへ消え去っていた。
「ウフフフフフフフフ・・・・・・」
笑い声だけが残った。アマゾンはそれを森の中に立ち聞いていた。
「カマキロイド・・・・・・バダンの改造人間」
アマゾンは消えた気配を感じながらポツリと呟いた。
「アマゾンの命を狙うならいい。アマゾン必ず勝つ」
後ろから声がした。モグラ獣人の声だった。
「モグラ、来たのか」
アマゾンは後ろを振り返り言った。
「心配になって来たんだよ。けれど無事でよかったよ」
モグラ獣人は胸を撫で下ろしながら言った。
「大丈夫、アマゾン負けない。悪い奴等この世にいる限り」
そう言いながら変身を解く。緑の身体
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