森に煌く刃
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父さんもまあしょうがないな、で済ませてくれるだろうし。けれどバダンはどうするんだよ」
「心配ない、バダンはすぐ来る」
「えっ!?」
モグラ獣人はその言葉に対して耳を疑った。
「バダンはアマゾンの命狙って来る。アマゾン奴等の考えている事わかる。だからそれは心配しなくていい」
「そんなもんか」
モグラ獣人はその言葉に首を傾げた。だがアマゾンは常人にはない脅威的な勘がある。ここはそれを信じるしかなかった。
二人は特訓を続けた。森の中を進むだけでなく川を泳ぎ地の中を突き進む。そして組み打ちもする。
「モグラ、脇が甘いっ!」
アマゾンがモグラ獣人の脇に爪を入れる。
「わっ!」
モグラ獣人は慌てて脇を左手でガードする。
だがそれはフェイントだった。アマゾンはそれを引っ込めると空いた左肩に噛み付いてきた。
「またやられたよ・・・・・・」
モグラ獣人は思わず情けない声を出してしまった。
「気をつける。敵は待ってくれない。バダンの奴等ゲドンやガランダーよりも手強い」
「それはわかってるよ。アマゾンが苦戦したっていうし」
モグラ獣人はアマゾンに対して言った。
「けれどモグラ強くなっている。ここへ来る前とは見違えた」
「えっ、そうかなあ」
モグラ獣人はその言葉に素直に喜んだ。
「だから特訓のレベルもっと高くする。そしてもっと強くなる」
「ひいいいい〜〜〜〜っ」
モグラ獣人はその言葉に思わず悲鳴を挙げた。
かくして特訓は続いた。そしてある日川を泳いでいた時だ。
「ムッ!?」
アマゾンは何者かの気配を感じた。そして後ろにいるモグラ獣人を振り返る。
「わかってるよ、アマゾン」
モグラ獣人もそれを感じていた。二人は川の中に潜んだ。
「この辺りにいた筈だが」
そこへ戦闘員達がやって来る。辺りを見回し調べている。
「気をつけろ、奴は奇襲が上手い。いきなり襲い掛かって来るぞ」
戦闘員の一人が言った。他の者もそれに頷く。
「うむ。特に木の上が危ないな」
「いや、それよりもこの川の中のほうが。見たところ中もよく見えないしな」
「そうだな。用心にこしたことはない」
戦闘員達は川辺から身を離している。彼等とて馬鹿ではない。それなりに用心をしている。
だがそれ以上にアマゾンの奇襲は見事である。常に敵の意表を衝くのが彼のやり方だ。
「ムッ!?」
戦闘員達へ目掛け突き進んで来る一つの影。
「アマゾンかっ!?」
戦闘員達はそれを見て身構えた。
「いやっ、違うぞあれは・・・・・・」
それはジャングラーであった。しかし予想より速度が速い。
「ウォッ!?」
戦闘員達はそれに吹き飛ばされた。左右に散り態勢が崩れた。
「ケケーーーーーッ!」
そこへ川の中からアマゾンが飛び出て来た
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