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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
海魔泳ぐ海
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うして島を一つ一つ虱潰しに捜していった。海の底にも潜って調べた。だが手懸かりは一行に掴めない。
 「このままじゃラチがあきませんね」
 夜釣った魚を刺身にして食べながら神が言った。
 「確かに。瀬戸内はただでさえ小島が多いですしね」
 役もその言葉に同意した。その手には缶ビールがある。
 「ただ少し絞れてきました」
 「?何です?」
 役はその言葉に耳を傾けた。
 「海底に基地は造っていないようですね」
 「何故それがわかりました?」
 「海流ですよ」
 神は言った。
 「この瀬戸内は小島が多く灘や海峡も多いです。その為海流は複雑なものになっています。その為海から出ての移動は困難なものになります。ですから海底に基地は無いでしょう」
 「成程」
 役はその言葉に頷いた。
 「本州か四国本土にあるとは考えにくいです。両方共小島に比べて人口が比較的多いですし。発見されたら連中にとっても何かと不自由でしょう」
 「確かに。すぐに我々が向かいますからね」
 役は頷いた。
 「そして小島にしても人のいる島は考えられません。おそらく無人島であるかと。それも規模が大きめの。そうするとかなり限られてきますよ」 
 「そうか、その島を一つずつ調べていけばいいのですね」
 「はい。それもその基地があるであろう島は地域も限られています」
 「この瀬戸内の中でも?」
 「そうです。事故が起こった場所を見て下さい」
 彼はそう言うと一枚の地図を取り出した。そこにはバダンが沈めた船の場所に全てバツの印が書かれていた。
 「ほら、限られているでしょう」
 「・・・・・・確かに」
 事故が起こっているのは小豆島から屋代島までであった。
 「おそらく連中はこの地域に基地を置いている筈です。それも一つ。既に捜した島は消えますからこれはかなり限られてきますよ」
 「そうか、それではすぐにはじめましょう」
 「それは明日の朝から。今調べても夜の闇でよく見えませんよ」
 「そうでしたね、ははは」
 いつもの役とは少し様子が違う。どうも酒が入ると明るくなるようだ。

 神の言葉通り翌日の朝から二人は捜査をはじめた。目星をつけた島を一つずつ調べていく。
 「そうか、奴等絞ってきたか」
 カニロイドは基地の指令室で偵察に出ていた戦闘員からの報告を受けて言った。
 「如何致しましょう」
 戦闘員の一人が尋ねた。
 「そうだな・・・・・・」
 彼はその言葉を聞いて思案した。暫く部屋の中を歩き回った後言葉を発した。
 「こちらから出向いて消すか」
 彼はそう言うとモニターを見た。そこにはクルーザーに乗る神と役がいた。
 「丁度厳島の近くか。面白い場所にいる」
 彼はそう言うとモニターを切らせた。
 「あの島にはこの国の海の神々
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