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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
魔虫の潜む街
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 竜のインターポールの身分証明書を見せた後この寺の住職に尋ねる。すると今まで温厚そのものだった老人の顔が急に険しくなった。
 「ご存知なのですね、国切の事を」
 結城はすかさず尋ねた。住職はその険しくなった顔を真摯なものにし頷いた。
 「はい。ですが・・・・・・」
 住職は言葉を濁らせた。
 「あの刀の存在をご存知とは。もしやあの刀を狙う者が出て来たのですか」
 二人は答えない。だが住職はそれで全てを察した。 
 「あの刀は心悪しき者には扱えませぬ。ですがもし邪なる者達の手に渡ればこの日本だけでなく世界が脅かされます。是非ともあの刀を御守り下さい」
 「はい」
 二人は頷いた。そして住職に案内され寺の奥に案内される。
 「こちらです」
 そこは仏殿であった。ここは重要文化財も置かれていることで有名である。
 「どうぞ」
 住職は仏殿の中を見回し彼等のほかに誰もいないのを確かめると本尊の後ろに入る。そしてそこの床を横に引いた。
 「なっ」
 竜が思わず声をあげた。何と床が横に開いたのだ。
 そしてその奥には階段が続いている。驚く事に隠し通路が造られていたのだ。
 「お気を付け下さい。暗いですから」
 住職は手に持っていた電灯で足下を照らしつつ最初に中に入った。二人はその後に続いて入っていく。
 最後に入った結城が頭上で床を横に引いた。そして通路を隠した。
 しかしそれを見ている者達がいた。こっそりとその隠し通路の入口へ近付いていく。
 階段を降りると廊下になっていた。木で造られた古い廊下だ。
 三人はやがて一つの部屋に入った。そこは倉庫だった。
 「ええと、確かここに・・・・・・」
 住職はつづらの中を電灯で照らしながら探している。そして一枚の古い文を取り出した。
 「あ、これです」
 それは絵図が描かれた文だった。どうやら城か何かの地図らしい。
 「それは・・・・・・金沢城の地図ですか?」
 竜がその地図を覗き込みながら問うた。住職はそれに対し頷いた。
 「はい。国切は金沢城にあります。歴代の藩主は自らの手元にあの刀を置いていたのです」
 住職は真摯な顔で言った。
 「目を離さない為ですね。刀の持つ力を知っているが為に」
 結城が言った。彼も地図に描かれた城の図面を見ている。
 「はい。そして藩主が参勤交代で国にいない時は城代家老筆頭が護っておりました。国切の存在はごく一部の者達しか知りませんでした」
 「随分厳重ですね。確かにそこまでしないと護る事は出来ませんが」
 結城は真剣な顔で言った。
 「この地図をお二人にお渡しします。どうか国切を御護り下さい」
 住職は国切の所在が書かれたその地図を二人に渡そうとする。だがその時何者かが襲い掛かって来た。
 「ムッ!?」
 結城はその影
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