雪原の花
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外いないのだし」
モンセラート、いやバラロイドと呼ばれたその女は微笑んで言った。不気味な程妖艶な笑みである。
「ハッ、了解しました」
その言葉と共に部屋の隅々から多くの影が現われた。バダンの戦闘員達である。
「貴方も変身を解きなさい。それだと窮屈でしょう」
バラロイドは目の前のボーイらしき男に言った。
「はい」
男はその言葉に従い変身を解いた。見れば彼もバダンの戦闘員である。
「そして私に報告したい事とは」
バラロイドは椅子に座りながらその戦闘員に尋ねた。
「やはり仮面ライダーの事?」
「はい」
その質問に戦闘員は率直に答えた。
「仮面ライダーX3、風見志郎がこの小樽に姿を現わしたそうです。先程暗闇大使の方からご連絡がありました」
「そう、暗闇大使から」
バラロイドの黒い瞳が光った。赤い光であった。
「おそらく我等がこの地にいる事を知っていると思われます。インターポールの捜査官佐久間健と合流し早速街の中を捜査して回っているようです」
「流石に動きが早いわね」
バラロイドはその報告を聞いてその整った顔を顰めた。
「はい。奴等は今小樽市内を捜査中です。しかしこのホテルにもすぐにやって来ると思われます」
「そう、このホテルにも」
それを聞いたバラロイドの顔が笑った。何か企んでいる笑みだった。
「そうだとしたらこちらにも考えがあるわ」
「それは何でしょうか?」
配下の戦闘員達が一斉に顔を向けた。
「興味があるようね」
バラロイドはそれを見て微笑んだ。
「はい。ライダーを陥れる策ですか?」
「そうね。そうとも言えるわ。じゃあ今から話すわね」
戦闘員達は耳を傾けた。
「まずは・・・・・・・・・」
バラロイドは話し始めた。それが終わった時戦闘員達は一斉に敬礼をして答えた。
「これでよし。仮面ライダーX3、華麗に殺してあげるわ」
バラロイドは笑った。今度は殺意に満ちた笑いだった。
風見と佐久間は市内の捜索を続けていた。そしてホテルに戻り休息を取った。
「これといった手懸かりはありませんね」
佐久間が応接間のソファーに座って言った。
「ああ。しかし連中はここで何をしているんだ?」
風見も首を傾げて言った。
「気になるといえば行方不明者が四人ですか。怪しいといえばこれですね」
「誘拐か?それにしては数が少ないし」
「ですね。奴等のやり方だと百人位は平気でさらいますからね」
「ああ。それにしても夜一人でいる時に消えたのか。奴等のしそうな事だが」
風見は眉を顰めた。
「他にもやりそうな事は多いですけれどね。やっぱり一番気になるのはこれですね」
「そうだな。消息を絶った場所を詳しく調べていくか」
「
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