火吹き竜の島
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やがて牛達は牛飼い達に急かされ帰って行った。後には四人だけが残った。
「牛達が帰って行くな。昼寝の時間か」
「そうかもな。もう日も高い」
本郷と一文字が話す。そして灯台を見上げた。
「この灯台も昼はお休みだな。夜になったら海を照らすが」
「ああ、夜になったら来て見てみたいな」
上の照明を見る。そこから誰かが飛び降りて来た。
「ムッ!?」
それはバダンの戦闘員達だった。急降下し二人に襲い掛かる。
「甘いっ!」
二人はそれを何なく退けた。そして他に飛び降りてきた戦闘員達に立ち向かう。
「滝、ルリ子さん、バダンだ!」
「後ろからも来るぞ、気をつけろ!」
一文字の言葉通りだった。後ろからも戦闘員達が来る。
彼等は馬に乗っていた。そしてその上からボウガンを放つ。
「危ないっ!」
二人はそれをかわした。そして馬上から襲い来る戦闘員達に反撃を仕掛ける。
「ギィッ」
ルリ子が出した棒を腹に受けた戦闘員の一人が倒れる。滝は主が落馬したその馬に飛び乗った。
「行くぞっ」
そして鞍に置かれていた鉄の棒を振るう。そして戦闘員達を叩き落していく。
ルリ子もそれに続いた。そして激しい騎馬戦を展開した。
本郷と一文字はマシンを呼んだ。そしてそれに飛び乗り戦闘に入っていく。
戦いは本郷達に有利に進んでいた。馬の扱いに慣れた感じの滝やルリ子に加え二人のマシンが加わったのである。戦闘員達は次第にその数を減らしていった。
「クッ、退け、退け!」
リーダー格の一人が命令する。そして一目散に逃げていった。
「待てっ!」
彼等は追おうとする。だが戦闘員達はマキビシを撒きそれ以上進ませなかった。そしてその姿を消してしまった。
「くそっ、逃げられたか」
一文字がマキビシの前でマシンを止め舌打ちした。
「仕方無いな、今回は諦めよう。しかしこれではっきりしたな」
本郷が戦闘員達が消えた方を見つつ言った。
「バダンの基地はここにある」
「ああ、間違い無い」
一文字もそれに頷いた。滝やルリ子もそれは同じであった。
そのライダーを遠くから見る男がいた。黒い皮のジャケットを着たサングラスの男だ。
「・・・・・・成程な。噂通りの強さだ」
三影だった。冷めた目で本郷や一文字を見ていた。
「伊達にカメレオロイドやジゴクロイドを破ったわけではないな。これは容易ならざる相手だ」
サングラスを外す。そしてその機械の目で彼等を見た。
「・・・・・・いや、まだ早いな」
だがそれを再び着けた。そして懐から煙草を取り出した。
「おそらくトカゲロイドの方も動きだす。その時にまた動けばいいだけだな」
三影はそう呟くと踵を返した。そして煙草に火を点けその場を立ち去っ
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