火吹き竜の島
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証だった。
「そしてこの石垣島全体をバダンの基地にする計画の責任者でもある。貴様等の予想はこの点でも当たっている。その鋭さ、褒めてやろう」
トカゲロイドは賞賛の言葉を述べた。しかしそこに賞賛の意はこもっていなかった。
「だがその鋭さは時として自分の寿命を縮める事になる」
「それはどういう事だ?」
滝は言い返した。
「それは簡単だ。貴様等は今ここで死ぬという事だ。他にどう言いようがある」
トカゲロイドは冷たく言った。
「焼き尽くしてやる。骨の一片の残らないようにな」
息を吐いた。それは赤い炎の息だった。
「くっ・・・・・・」
滝とルリ子も死を覚悟した。怪人を相手では明らかに分が悪かった。
トカゲロイドは静かに息を吸い込んだ。そして炎の息を彼等に吹きつけようとする。
「待てっ、そうはさせん!」
不意に二人の声がした。森の方からだ。彼等は森の方を見た。
「なっ、貴様等は!」
トカゲロイドは彼等の姿を認め思わず叫んだ。そこには彼等が最も忌み嫌う者達がいた。
「猛さん!」
「隼人!」
ルリ子と滝が彼等の名を呼んだ。そこに二人の戦士達がいた。
「まさか貴様等がここに現われるとは思わなかったがな。だがここで会ったのが貴様等の運の尽きだ」
一文字が彼等を指差して言った。
「貴様等の計画は全て聞かせてもらった。俺達がいる限り貴様等の思い通りにはさせん」
本郷も言った。そしてゆっくりと前へ進んで来る。
「行くぞっ!」
二人は同時に叫んだ。そして腰からベルトが現われた。
ライダァーーーーッ
変っ
二人はゆっくりと腕を動かしはじめた。本郷は右に手刀を作り左から右へ旋回させる。左手は拳にし脇に入れている。一文字は両手に手刀を作り肩の高さで右に水平に置く。そして右から左へ旋回させる。
二人の身体が次第に変化していく。黒いバトルボディに包まれ胸がダークグリーンになる。
だが手袋とブーツの色が違った。本郷はシルバーなのに対して一文字のそれは赤であった。
変っ身っ!
身っ!
本郷が右斜め上まで持って来た右手を脇に素早く入れた。そして同時に左手を手刀で右斜め上に突き出す。
一文字は両手を拳にした。そして左手は肘のところで垂直に上に曲げ右腕は胸のところで同じく垂直に曲げる。
二人の顔を仮面が覆った。まずは右、そして左を。本郷のそれはライトグリーン、一文字のそれはダークグリーンであったが同じライダーの仮面であった。紅い眼が輝き首を深紅のマフラーが覆っていた。
腰のベルトが強い光を発する。そして二人を覆った。
ダブルライダーだった。かって多くの組織の野望を打ち砕いてきた伝説の二人のライダーが今そこにいた。
「フフフ、遂に出て来たかダブルラ
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