白き極光編
第1章
エラディケイション・ザ・ドマ
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「…ヨカロウ」
「行かせるか!」
「それはこっちの台詞だよ筋肉くん! ブリザド!」
再度川へ向かうナックラヴィー。
それを追おうとするマッシュ。
だが、その足元へ突如として冷風が吹きつけられ凍結!
マッシュの足も巻き込まれ、動きを封じられる!
「な、なんだぁっ!?」
地面に足を縫い付けられ前のめりに倒れそうになるマッシュだったが、その足首までを覆う氷に手裏剣が刺さり、亀裂と共に砕け散った。
「っととと…! わ、わりぃシャドウ!」
「サービスだ。ふっ!」
次いでケフカにも手裏剣を3枚投擲!
「うひっ…!?」
ケフカは表情こそ驚愕のそれだが、腰から抜いたナイフで手裏剣2枚を切り払い、1枚を頬の薄皮を犠牲に回避!
「いっ………たぁーーーーい!! いたーい! いたーい!!」
頬の傷口から赤い血が流れ出し、ケフカはピョンピョンと飛び跳ねながら痛みを訴える。
明らかにオーバーリアクションであるが、その声は周囲のテントに待機していた兵達を呼び寄せるには十分だった。
「ケ、ケフカ様、どうし…あぁっ!」
「敵だ! 侵入者だ!」
続々と剣を抜いて兵達が駆けつける。
「くっそ…! 邪魔するな! うりゃあっ!」
マッシュの回し蹴りが側頭部を打ってヘルメット粉砕!
「…ふんっ!」
シャドウの投げた手裏剣2枚が兵士2人の眉間へ吸い込まれる!
インターセプターが目にも止まらぬ速度で駆け抜け、敵兵の頸動脈を噛み千切る!
「どけっ! なんか知らんが、あいつを止めなきゃまずいんだ!!」
裏拳!
手刀!
貫手!
正拳突き!
続々と斬り掛かって来る兵達を薙ぎ倒すマッシュだが、その喧騒がさらなる増援を呼び、敵が減る様子は見えない。
そうこうしている内に、ナックラヴィーは川にその身を浸し、両腕を水中へと突き立てていた。
「…ハカバ・ハンド」
すると、川は腕を浸した水面から波紋の如く七色に変色していき、その異常は川下へ見る見る内に伸びていった。
「カイエン殿、帝国はまだ諦めないつもりでしょうか?」
城壁の上から彼方の帝国陣地を観察し、ドマ兵が呟いた。
「まず諦めまい。敵は確かに大きな被害を出しはしたが、それ故にただ尻尾を巻いて帰るだけでは済ませぬはずでござる」
失った物が大きいが故、その損失を取り戻すだけの成果を出せねば、国家の面子すら危ぶまれる。
複数の国々を併合して今の勢力を築き上げたが為に、僅かな綻びから内部崩壊しかねないのが軍事国家としての欠点と言えるだろう。
「…む?」
視線を落としたカイエンが訝しげに目を細める。
隣に立っていた兵も
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ