紅白:第十三話 管理AIデマーゼル
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の刃が化け物を両断した。
『ウギャアアアアアッ!!!』
「どうだアシモフ?インフィニティヴォルトで強化されたチャージセイバーの威力は?」
インフィニティヴォルトは発動すれば一定時間能力が強化されるのでチャージセイバーの威力も通常時よりも大幅に強化されており、今のアシモフさえ容易く両断してしまう。
『ソ…ウゥウウウウ……』
「少しは頭が冷えたか?俺達が倒された時のあれはテーラの幻覚だ。と言ってもテーラも相当疲弊していたから精度は低かったが、今のお前なら騙されると思ってな…言ったろ、俺から言わせればお前は退化したようにしか見えないとな……昔の…俺に戦い方を教えてくれた時のお前なら…こんな子供騙しの幻覚の違和感に気付けたはずだ。」
人間だった頃のアシモフならば、精度の低い幻覚を見破れたはずだ。
しかし、人の姿を捨てて永遠に等しい命を手に入れた代償は大きく、アシモフの冷静な判断力を奪っていたのだ。
『キ…エ…ル……ワ…タシ…ガ…』
「そうだ、消えるんだ。理解したのならさっさと死ね、アシモフ………じゃあな…」
ソウの言葉の直後にアシモフは消えた。
それを見た誰もが安堵する。
『もーーーっ!生きてるんならそう言ってよ!心配したじゃんっ!!』
「あら?あなたが私達の心配とは明日は雪でしょうか?」
『ひょっとしたら流星群かもよ?』
パンテーラとモルフォがロロの言葉に互いを見合わせるとからかうように笑った。
『ムカッ!』
「止めろロロ…コハク、大丈夫か?」
「ご、ごめん…腰が抜けちゃった…」
いくら肝が据わっているコハクでも流石にあれは恐ろしかったようだ。
「そうか…」
引き続きアキュラが抱き上げながら出口に向かう。
その途中でコハクは優しくアキュラの損傷した左目に触れた。
「アキュラ君…戻ったら、私がアキュラ君の目を直してあげるね?」
「………ああ…だが、俺の説明を聞いてからだ」
「うん…絶対に見えるようにしてあげるから」
「……聞かないのか?」
「……聞いたら教えてくれるの?」
「……すまない」
アキュラの左目…体のこと、そしてそうなる経緯について語るにはアキュラもまた心の準備が必要だった。
永すぎる年月のことを語るにはアキュラは心身共に疲れ果てていた。
「戦いは終わった…もう、やり残したことはないが……」
「少し休みましょう?戦い続けて疲れたでしょう?私はあなたの傍にずっといますから…」
アシモフを殺し、バタフライエフェクトも利用された弟も存在しなくなった世界でソウは何をすればいいのか分からず途方に暮れるが、パンテーラはそんなソウに寄り添う。
「そうだな…あいつと…つい
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