白き極光編
第1章
サムライ・ニンジャ・バーサス・ニンジャ
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。
転がってもがくしか出来ない彼は、敢えなく地上の花火と化した。
「サヨナラ!」
バクチクの爆発が別のバクチクの爆発を誘発し、それがまた別のバクチクを…。
爆発の連鎖を繰り返すその様は、もはや花火大会めいていた。
「タマヤ…ってか」
シルバーカラスはタバコの白煙を吐くと携帯灰皿へ放り込み、メンポを閉じた。
「イヤーッ!」
「むぅんっ!」
馬上から振り下ろされる斧と、下から斬り上げる刀がぶつかり合い、火花が散るのはこれで何度目であろうか。
「これまでに仕掛けて来た連中とは別物でござるな…!」
「サンシタ共と一緒にされるは不快。ロードのおわすキョート城、その守りの一角を任されしは我がワザマエ故」
弾かれた斧を頭上で車輪めいて回転させ、遠心力を残したまま今度は下から振り上げる!
この勢いは受けられぬ!
カイエンは軽い脚運びで5歩分のバックステップ!
斧槍の穂先は鼻先をかすめる!
「鳥めいて素早い事。しがない小国と共に亡ぶは実際惜しい。降伏する意思あらばレオ=サンに取り成してしんぜる非ニンジャ」
「断る! 拙者はドマに生まれ、ドマと生き、そしてドマと共に死ぬ! まして暴虐の片棒など担ぐつもりは毛頭無い!」
フルフェイスアーマーメンポの為にナイトメアの表情は見えぬが、小さな笑い声が漏れるのが聞こえた。
「フハッ…見事見事、実際見事。我とてかつてザイバツが為粉骨砕身せんと誓った身、その信念に一定の理解は示せるというもの」
カイエンの横を駆け抜けたナイトメアは、一定の距離を走ってから馬首を巡らせ反転し、斧でカイエンを指す。
「ならば一切容赦無し。うぬは実際強者也」
斧を握る両腕の筋肉が膨張し、腕アーマーの一部が弾け飛ぶ。
「イィィィィィィ…」
上段の構え。
胸筋、腹筋も膨れ上がり、またもアーマーが弾ける。
これまで刃を交えた時とは明らかにアトモスフィアが違う。
カイエンは刀を構え、その刀身に己の気力全てを注ぐ。
次に飛んで来る攻撃は、回避が叶うものではないと理解したのだ。
「ヤァァァァァーーーッッッ!!!」
振り下ろされた斧は、空気との摩擦で赤熱化!
そして地面へ斧が叩き付けられると同時、柄が折れて刃が砕け散る!
「グワーーーッッッ!!」
膨張した筋肉が千切れ、血が噴き出す!
そしてそれらの自傷と引き換えに繰り出された衝撃波は、地割れを引き起こしながらカイエンを襲った。
「…必殺剣…」
己に迫る死の波を前に、カイエンは目を閉じ瞑想する。
凍ったような時間の中、刀を握った腕で半円を描いて下段から上段へ。
余波が生むカマイタチ、砕けた地面から巻き上
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