白き極光編
第1章
サムライ・ニンジャ・バーサス・ニンジャ
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サムライ達は爆風に巻き込まれる!
このカトン・ファイアーボールは、圧縮こそサイバネ機構によるものであるが、そもそものカトン・ジツはニンジャソウルに由来するサイキック能力の一種故、爆破タイミングも自在なのだ!
2人は顔面に火傷しうずくまり、1人は左半身を焼かれ、倒れて動かぬ!
「ハッハハハハ! 死ね! クズ! 小虫! 我らニンジャと貴様ら非ニンジャでは命の価値が違うのだ!」
「そうかい、そりゃ初耳だ」
サンバーンの背後で声。
「オゴッ…!?」
そして、高笑いする彼の口内を、メンポを突き破り、カタナの刃が飛び出した。
「さすがの俺でも、そこまで傲慢にゃなれねェから羨ましいよ」
アンブッシュ者がカタナを引き抜くと、サンバーンの身体はその場に崩れ落ちる。
その横を血糊を払いながら悠々と歩くは、フード付きコートめいた鈍色のニンジャ装束の男。
顔面は多層構造の段付きメンポで覆われ、その表情は窺い知れない。
「オゴッ…ゴボッ…き、貴゛様は…」
「なんだ、まだ生きてるのか? …ならアイサツしなきゃならんか」
切れ目の入ったメンポから血を吹きながら自身を指差すサンバーンに、溜め息を吐きつつもアンブッシュ者はカタナを納めて両手を合わせた。
「ドーモ、サンバーン=サン。シルバーカラスです」
「ド、ドーモ…アバッ…シルバーカラス=サン…ゴブッ…サンバーン…です」
震える両手でアイサツをするサンバーンだが、既に膝で身体を支えるのがやっとだ。
「カイシャクしてやる。ハイクは…詠めねェよな、そのザマじゃ。…イヤーッ!」
シルバーカラスは軽く腰を落としてカタナの柄を握ると、右腕が霞むほどの速度で一閃させる。
抜刀と納刀の動作を一瞬の間に終わらせたシルバーカラスは、ザンシンもせずサンバーンに背を向けて歩き始めた。
サンバーンはその背にせめてカトンの一撃も叩き込もうとしたが、身体が動かぬ。当然である。
今のサンバーンの頭は、首の断面の上に乗っているだけなのだから。脳から身体へ指令を伝達出来るはずもない。
「サヨナラ!」
サンバーンは己の現状を自覚した瞬間に爆発四散した。
自身の死すら認識させぬタツジンの早業。
これぞシルバーカラスの最も得意とするカタナ・ドーの極み、イアイドーなのだ。
鞘に納めたカタナに凝縮カラテを込める事で、速度、切れ味、そして抜刀の瞬間に生じるカマイタチによって攻撃範囲までも著しく向上する、恐るべきワザマエ!
「まだメシ代には少しばかり足りんかな」
シルバーカラスは再びカタナの柄へ手を添え、周囲の帝国兵を睨む。
だが、サンバーンとのイクサを遠巻きに見ていた彼らは既に戦意を失っていた。
手にしていた剣
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