白き極光編
第1章
サムライ・ニンジャ・バーサス・ニンジャ
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ドウは、帝国軍陣地の端に積まれた木箱の陰から陣地内の様子を探る。
兵士が装備を確認したり、魔導アーマーを移動させたりと、ドマ城攻撃に向けて慌ただしく動き回っているのが見える。
ドマ城の築かれた陸地と他の陸地を繋ぐ2つの橋は帝国軍に封鎖され、周囲は海と川。今やドマ王国は陸の孤島なのだ。
故に後方へ回り込む事は不可能と判断され、帝国の警戒の目はただ前方へ向けられているのである。
「どこかに物資を集積したテントがあるはずだ。そこに火を掛ければ、少なくともドマへの攻勢を一時的に緩めるくらいは出来るだろう」
2人は見回すが、ここからではそれらしき大型テントは確認出来ない。
あるとすればもっと陣の中央辺りか?
「待て」
低姿勢で進もうとしたマッシュを、シャドウが制した。
意図を察したマッシュが慌てて木箱の陰へ身を潜めると、テントの中から2人分の足音が出て来たのだ。
「さすがに粘るな、ドマも」
「ああ、レオ将軍の指揮でこんなに苦戦するとは思わなかったよ」
どうやら話の内容はドマとの戦況らしい。
城に押し込めてこそいるものの、帝国側の損耗も相当なもののようだ。
「化け物だぜ、あのサムライてのは…俺、3日前の攻撃の時に参加したんだけど、剣で魔導アーマーの腕を斬り落としてやがったぞ…」
「らしいな…結局5機撃破されて退却だったか。けど、今朝本国からニンジャ3人が到着したらしいから、今日で終わるかもしれないぞ」
ニンジャが3人!
エドガー、ティナとの3人掛かりでどうにかガーゴイルを撃破したばかりのマッシュには、頭の痛くなる情報だ。
「ただ、ケフカがなんか妙な動きをしてるとかなんとか…噂じゃ水源に毒を使う気らしいが…」
「まさか。いくらあのイカレ野郎でも、そこまではしないだろう。そんな事したらせっかくドマを占領出来ても、別の所から飲み水を確保しなくちゃならないじゃないか」
「それをやりかねないのがアイツだろ」
ケフカ…エドガーから当時まだ同盟国だったフィガロ城へ放火した男がいたと聞いたが、その名がケフカだった。
「(皇帝直属の魔導士と聞いてたが、どうも人望は無いらしいな…)」
本人不在とはいえ、呼び捨てに加えて陰口まで叩かれる始末とは。
「おい、そこの2人!」
士官らしき男が、雑談していた2人を呼び止める。
「これからニンジャと共にドマ城へ攻撃を行う。ナイトメア殿の指示に従い、今日こそ落とすぞ!」
「はっ!」
士官と兵士2人が駆け足で陣内を抜けて行く。
他のテントからも、何人かの兵士がその3人に合流するのが見えた。
30分後、ドマ城正門前には帝国軍が整列し、攻撃開始を待っていた。
魔導アーマ
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