暁 〜小説投稿サイト〜
魔術と科学
第二章
[1/2]

[8]前話 [1] 最後
「科学と魔術はね」
「相反するものではなく」
「元は一緒で」
 そうであってというのだ。
「それでね」
「影響し合うんですね」
「そうよ」
 実はというのだ。
「そうしたものでね」
「それで、ですか」
「学んで実際に魔術に取り入れても」
「いいんですね」
「だから私も科学の本を読んでいるし」
 そうしていてとだ、青い魔法使いのローブを着ている愛弟子に話した。魔女の三角の帽子もそれぞれの色だ。
「自分の魔術にもね」
「採り入れていますか」
「そうよ」
 そうしているというのだ。
「実際にね、実験もね」
「科学と魔術を合わせた」
「これからしていくから」
「そうなんですね」
「あんたもするでしょ」
「そうですね」 
 アンナは一呼吸置いてからマリアに答えた。
「実際凄くいいと思いました」
「科学もね」
「勉強しますと」
 そうすると、というのだ。
「魔術に入れるといいってものがです」
「多いわね」
「はい」 
 こう答えた。
「かなり」
「私もそう思ってね」
「科学も学ばれて」
「採り入れているのよ」 
 自分の魔術にというのだ。
「それに元は同じだからね」
「錬金術も魔術のうちで」
「錬金術と科学はね」
「昔は同じでしたね」
「だからね」
 そうした歴史があったからだというのだ。
「もうね」
「学んで採り入れていいですね」
「そう、そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「やっていくのよ」
「そうですね」
「そしてね」
 マリアはさらに言った。
「よりよい魔術にね」
「していきますね」
「そうしましょう」
「それじゃあ。ただ」
 ここでだ、アンナはマリアに尋ねた。
「師匠昔は科学に興味なかったですね」
「なかったわよ」
 本人がきっぱりと肯定した。
「実際にね」
「そうでしたね、どうしてそれが」
「いや、実はね」
 マリアはここで顔を赤くさせた、そのうえでアンナに話した。
「合コンで知り合った」
「まさか」
「そのまさかで」
 顔を赤くさせたまま話した。
「交際している人が科学の人で」
「そうなんですか」
「大学の工学部の準教授さんで」 
 そうであってというのだ。
「今度結婚するの」
「おめでとうございます」
「その彼と一緒にいるうちにね」
 科学者である彼と、というのだ。
「科学に興味を持って」
「それで、ですか」
「そう、学ぶ様になって」
「それでご自身の魔術にもなんですね」
「採り入れる様になったの」
「そうですか」
「いや、思わぬことからね」
「恋愛からですね」
「科学に興味を持つなんてね」
 そうなることはというのだ。
「思いもしなかった、けれどね」
「幸せですね、師匠」

[8]前話 [1] 最後


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ