動き出す世界
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は限界があるし、更に例の第4世代の登場。例外なのはそれこそアメリカ、中国、ロシアなどの大国くらいだろう。意地を張っていればそれだけ世界から遅れることになる。それはどの国も避けたいのだ。
「カルラは、大丈夫ですよね?」
いつもはムードメーカーのクロエの声も少し沈んで聞こえる。その声にアイシャも頭を抱えてしまいそうになってしまう。この事件の発端になった以上、いくら娘で代表候補といえどもケジメは必要だ。そのことを考えると頭が痛い。
「それはあなたの気にすることじゃないわクロエ」
「でもカルラは後輩で……友達です」
「気持ちは嬉しいけど……カルラのいないところで言っても始まらないわ。いざとなったらカルラをお願いね」
「はい!」
アイシャの言葉にクロエは元気良く答える。空元気かもしれないがこの子の性格は周囲を明るくしてくれる。今のアイシャにはそれが救いだ。
「とりあえずお疲れ様。引き続き外交への付き添いをお願い」
「はい、それは構わないんですけど……」
「なら早く行く。さっきゼヴィアが呼ばれていたし、貴方にも直ぐお呼びが掛かるでしょう。少しは休んでおいたほうがいいわ」
「分かりました。失礼します」
クロエがそう言って部屋を出ると、アイシャはため息をついた。
切れる手札は全員同じ。後は出すタイミングだけ。
なのだが……
「相手が2つじゃねえ……」
EUとアメリカ。世界が認める2大勢力を発足から10年程しか経ってない新興勢力が相手取ることが如何に難しいかは子供でも分かる。
そのことを考えるとアイシャは再び深いため息をついた。
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