第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第7話 鎮魂
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まして、倒したのが夜の蜘蛛と言う陰の気の塊やからな」
陰と陽はバランスが取れていなければならない。今回のような、極端に陰に偏ったような状況は、更なる陰の気を呼び込むような原因と成りかねない。
そして、俺と言う存在は、立場上、陰と陽のバランスを取るように為さなければならない。それで無ければ、俺自身がタオを使用不能になる可能性が有りますから。
「さてと、それでひとつ質問なんやけど、俺は以後、何処で暮らしたら良いんやろうか?」
ただ、それでも、今の俺に出来る事はここまでですかね。流石にこれ以上は、神道の術者でも無ければ無理だと思いますから。
それに、俺の鎮魂の笛で荒ぶる魂は癒されて、彷徨う魂が導かれて、本来有るべき場所に還って行ったはずなんですよね。
蜘蛛の思考や魂に関しては、詳しい事は判らないけど、少なくとも、突然の死で混乱していた彼の魂の方は……。
「その前に、わたしの魔法を少し見て欲しい」
しかし、俺の疑問に答える前にタバサはそう言った。
そう言えば、先ほどそんな事を言っていたような記憶も有りますね。
それに、この世界の魔法に関しては、俺も多少ドコロではないレベルの興味が有ります。
いや、更に興味が湧きました、と表現すべきですか。
特に、あのレンのクモとの戦いの際に聞こえた精霊の断末魔の悲鳴。あれはおそらく……。
「判った。せやけど、ここは少しマズイな。何処か適当な場所が有るのなら、そこに移動してくれるか」
俺の予想が確かなら、この世界の魔法は……。
☆★☆★☆
闇、また、闇……。
人の目に映るモノはすべて黒に塗りつぶされているかのようである。
確かに、人の手の入った林のような雰囲気なのですが、それでも、頭上に関しては多くの葉に隠されて微かな月明かりさえ、その下を進む俺達に届かせる事は有りませんでした。
もっとも、サラマンダーの魔法の明かりにより照らされていたので、俺達の周りに関しては問題なかったのですが。
やがて……。
そうやって、しばらく進んだであろうか、やがて、木立が途切れ、少し開けた空間。
林の中に有る泉の畔へとタバサに導かれてやって来たのですが……。
泉の畔に立った俺達の周りは月の明かりと、サラマンダーの魔法による明かりで、昼間と言う程ではないにしても、それなりの明るさと言うモノを確保している。
成るほど、悪くないな。ここならば、泉の妖精や森の妖精を集める事が出来る場所だと思いますよ。
「そうしたら、タバサの魔法を見せて貰えるかいな?」
そう、タバサに告げる俺。それに、俺の方も知りたい事が有るからね。
コクリとひとつ首肯き、自らの身長
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