第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第7話 鎮魂
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召喚の際に、部外者の俺が出張って行った事が遠因の可能性も有ると思うのですが……。
それに、良くある失敗とは言いましたが、実は、ここまでの死者が出るような大事になる可能性は低い。
何故なら、俺の知っている普通の召喚作業の場合は、地上に召喚された魔物を封じる為の召喚円が描かれて居ますから。召喚された魔物を封じる召喚円が存在していたのなら、例え召喚作業に失敗して、召喚士が制御出来ないレベルの大物が顕われたとしても、その場で召喚者を殺して大暴れすると言う事は滅多に起こらないはずなのです。
この世界の使い魔召喚魔法ではなく、俺の知っている召喚魔法の中の、ちゃんとした手続きを踏んだ儀式ならば、なのですが……。
ただ、その事に付いては、後に、今までに召喚事故が起きた事が有るかどうかを調べてから、警告を発するべきですか。
今までにどれぐらいの頻度で事故が起きたかによっては、この召喚の儀式自体を見直すか、やり方を変える必要が有ると思いますからね。
もっとも、警告を発して、改善点を提示したとしても、この召喚方法全てがこの世界に取っての重要な通過儀礼で有った場合は、受け入れられる可能性は非常に低いとも思うのですが。
例えば、召喚するだけではなく、その後の契約までをすべて自らだけでこなして、初めて、この通過儀礼をクリアーしたと認められるシステムと成っているとか。
それに、今はそんな事を言う場面でも無ければ、時間でも有りません。
学院生徒達を、何処か休める場所まで移動させてやる方が先ですから。いくら、彼らが魔法使いの卵達で有ったとしても、ここに残るのは精神的にキツイと思うし、本来ならば、心的外傷後ストレス障害などが起きて来る危険性も視野に入れての行動が要求されると思います。
それならば……。
「コルベール先生。時間帯的にも問題が有りますから、そろそろ、生徒達を別の場所に移動させた方が良いのではないでしょうか?」
それに、そろそろ落ち着いて来ている生徒達も居ます。それなら、魔法学院の方に全員を連れて帰った方が良いでしょう。近くに見えている中世風の建物がそれらしいから、それ程離れている訳でもなさそうですからね。
まして、少なくとも、こんなトコロに居なければならない理由は有りません。
ここは惨劇の現場。こんな場所からは一度遠ざけるに越した事は有りません。
もっとも、俺には仕事が残っているのですが……。
「シノブくんはどうするのです?」
俺の言葉の中に、ここに居残っての仕事が有る事に気が付いたのか、コルベール先生がそう聞き返して来た。この先生に取って俺は異分子のハズなのですが、それでも、少年に過ぎない存在だと言う考えも持っているのでしょう。
ならば、少々ぐらいは、気に掛けてくれ
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