第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第7話 鎮魂
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危険性を口にしたトコロで受け入れて貰える事は無かったとも思うのですが。
この使い魔召喚の儀が重要な通過儀礼で有れば有るほど、いくら俺の言葉が正論に聞こえたとしても、部外者で異世界人である俺の言葉は空しく流れて行くだけだったと思いますから。
但し、それでも、矢張り、言うべき時には、言うべきだったと後悔もしているのですが……。
「そうしたら、彼女を蘇生させて貰えるか、アガレス」
元々、死に神の属性を持つ以上、アガレスは蘇生魔法も有しています。
俺の依頼に首肯くアガレス。これで、この少女に命数が残っているのなら、蘇生出来る可能性が高いですか。
「すみません。もしかすると、彼女、ミス・ルヴァロアを蘇生させる事が出来ると言う事なのですか?」
俺に付いて少女の傍に来ていたコルベール先生がそう聞いて来た。
かなりの期待に彩られた雰囲気を発しながら。
それに、これは当然の質問ですか。いくら魔法に接しているからと言って、人の死に慣れている訳は有りません。まして人の死は悲しい。出来る事なら、……回避出来る事なら回避したいモノのはずです。
しかし……。
「いくら私でも、天に定められた運命を捻じ曲げる事は出来ません。
しかし、この少女……ミス・ルヴァロアの天に定められた命数が残されていて、このような事件で死亡する運命で無いのなら、死亡する事は有りません。故に助かります。
私は、その助力が出来るに過ぎないのです」
俺は万能の存在でもないし、残念ながら魔法でも為せない事は有ります。特に、俺は駆け出しの仙人の弟子に過ぎない。万能の存在と比べたら、かなり程度が低い道士……いや、地仙レベルの存在。
まして、これは時間との勝負でも有ります。この世界の冥府の扱いがどのようなシステムなのか判らない以上、魂が完全に冥府に引き込まれる前に為す必要が有りますから。
例えば、冥府の食事を口にした後には、生者の世界に帰る事は出来なくなる、と言う伝承なども、世界各地に存在していますからね。
「それでは、ミスタ・スゥードに関しては……」
コルベール先生が悲しそうにそう聞いて来た。
あのドリームランドに召喚円を開いた魔法使いの少年ですか……。
「彼に付いては、彼の存在全てを使って、レンのクモを召喚したのだと思います。
あのクモに関しては、あの大きさでも、未だ小さいサイズの個体のはずですから。
土系統の魔法使いの彼が、強力な使い魔を召喚しようとした強い思いに惹かれて顕われたのが、あのレンのクモで、そのレンのクモを制御出来る程の召喚士としての実力が彼には無かったのでしょう。
召喚作業中には、良くある失敗です」
何故、彼が実力以上の使い魔を望んだのか、と言うと、ルイズの使い魔
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