第二章
[8]前話
「ちゃんと稽古もしてな」
「強いのね」
「そうだぞ」
「そう言うあんたもよかったけれど」
寧々は保美に話した。
「型は」
「私も二段なのよ」
「少林寺二段なの」
「そうなのよ」
「段位同じね」
「空手と少林寺の違いはあってもね」
保美は笑って応えた。
「同じね」
「そうね、お互いそれだけの強さあるってことね」
「ええ、ただね」
ここで保美はこうも言った。
「武道は何の為にやるか」
「活人よね」
「ほら、いるでしょ」
寧々に嫌悪に満ちた顔で話した。
「武道やっててもね」
「心の鍛錬をしていない奴ね」
寧々もそうした輩だと返した。
「いるわね」
「そうした奴にはなりたくないわね」
「空手は心身を鍛えるものよ」
「少林寺もね」
「だからね」
それ故にというのだ。
「武道を暴力に使うなら」
「しない方がいいわ」
「最初からね」
「そんな奴は強いんじゃなくて」
そうではなくというのだ。
「屑よ」
「暴力を振るうね」
「そんな奴になったら駄目ね」
「何があってもね」
二人はこうした話もした、そしてそれぞれ汗を流した。
二人は高校を卒業してもそれぞれの武道に励んでいった、そうして本当の意味で強い人になった。暴力に溺れることは決してなかった。
マネージャーも上手 完
2025・5・22
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ