第二章
[8]前話
学校で出川にだ、彼は真顔で話した。
「よくわかったぜ」
「更衣室がどんなのか」
「ああ、初日でな」
「凄いよね」
「何がいいんだよ」
語る顔は真顔のままだった。
「前を通っただけでわかったぞ」
「凄い匂いするよね」
「化粧品に香水にな」
それにというのだ。
「体臭の匂いが混ざってな」
「壮絶な匂いがするね」
「すげえ臭かった」
やはり真顔で語る。
「男の方がずっといいぞ」
「男子更衣室って匂いしないんだよね」
「これがな、しかしな」
それがというのだ。
「女の子は違うな」
「若い僕達みたいな年代でもね」
「それでバイト先に山田先輩いたけどな」
「学校でも有名な美人の」
「あの人も皇室を出たてだとな」
その時はというのだ。
「凄い匂いしたぞ」
「性格がよくて笑顔も最高だね」
「あの笑顔であの匂いが来たんだぞ」
その二つが彼を襲ったのだ。
「俺はそれでさらにわかったぞ」
「更衣室に入るものじゃないね」
「女の子のな」
「何で盗撮するのか」
出川も言った。
「わからないね」
「着替えの場面なんて見るものじゃないな」
「あんな匂いがする場所だからね」
それでというのだ。
「見なくてもわかるよ」
「そうだな、そこに夢とかエロとかないな」
「生があるんだよ」
「生着替えか」
「生着替えは実はどうか」
「よくわかるな」
「うん、碌なものじゃないよ」
出川は真顔で話した、そしてだった。
二人は更衣室を覗こうなぞ夢にも思わないまま普通にそれぞれの趣味に進んだ、出川はスポーツ少女有藤は巫女であった。盗撮なぞと言うのだった。
女の子の生着替え 完
2025・5・21
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