第一章
[2]次話
昔の中卒
高校教師の二階堂光義、長方形の顔で小さく鋭い目と太く逞しい眉に引き締まった唇で黒髪w角刈りにした一八〇近いしっかりした体格の初老の彼はある日新任教師の天音由紀丸い顔で長い茶色の髪の毛をポニーテールにした丸い目が印象的な童顔で一五六程の背でやや肉付きがいい身体を地味なジャージで包んだ彼女に話した。
「ここ昔は中学だったんだ」
「旧制ですね」
「そう、戦争の前は」
天音に職員室で話した。
「そのことはちゃんと書かれているよ」
「学校の歴史にもですね」
「うん、明治に開校して」
「その時は中学で」
「戦争が終わるまでそうだったんだ」
こう話した。
「ずっとね」
「それで戦争前は」
天音も話した。
「高校野球も」
「そう、中学でね」
高校ではなくだ。
「中京高校も」
「あの何度も優勝している」
「あそこも中学だったんだ」
「中京中学ですね」
「それから中京商業になって」
「今は中京高校ですね」
「それで中学を出て」
そしてというのだ。
「プロになった人も多かったんだ」
「戦争前は」
「そう、甲子園も中学で」
「それで中学を出てですね」
「プロ、その頃は職業野球って言ったけれど」
天音に遠い目になって話した。
「そちらに入って」
「活躍していたんですね」
「あの沢村栄治も」
伝説的な名投手もというのだ。
[2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ