第一章
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大家の仕事
とあるアパートの大家になってだ、サラリーマンだった武藤修治はこれで安穏な生活に入られると思った。
実際にサラリーマンを続けつつアパートの住人達からの家賃があり収入は増えた、だがそれでもだった。
「水道が壊れたんですね」
「はい、台所の」
住人の一人から連絡を受けてその住人がスマートフォンから言ってきた。
「治してくれますよね」
「すぐに修理の業者さんにお話します」
武藤はこう返した、四角い顔に小さい丸い目があるが目と目の距離は離れている。黒髪をショートにしていて一七四位の背でがっしりした体格をしている。
「それで来てもらいますので」
「お願いします」
この話はこれで終わった、だが。
他にもだ、何かとだ。
「ガスに電気にかい」
「時々壊れまして」
上司の課長の加藤伴三郎に話した、加藤は痩せた眼鏡をかけた髪の毛が半分白くなっている初老の一七〇位の背の男だ。
「その都度です」
「住人の人から修理してくれとだな」
「言ってきます」
「そうしたことがあるんだな」
「幸い住人同士のトラブルはないですが」
「ああ、困った人が入ったりするな」
「こっちは落ち着いた地域ですから」
だからだというのだ。
「変な人もです」
「入らないんだな」
「大学生とかサラリーマンの人とか」
「あとOLさんか」
「歳取ったご夫婦とか」
「住んでる人が穏やかだといいな」
「はい、そのことはです」
加藤に真顔で話した。
「有り難いです」
「そうだな」
「困った人がいて」
武藤はさらに話した。
「真夜中に騒いだりトラブルを起こしたり」
「そうしたことがないとな」
「助かります、ただ」
ここで武藤はこうも言った。
「落ち着いた地域でも何かとありますね」
「万事平和なんてこともそうないからな」
加藤もこう返した、二人で会社の近くの定食屋でカウンターに並んで食べながら話している。
「世の中も」
「空き巣の話が警察から来ていまして」
「住人の人達にもだな」
「注意喚起しています」
「そうなんだな」
「いや、平和なところでも」
そうしたところにあるアパートの管理人でもというのだ。
「時々でもです」
「やることがあるんだな」
「はい」
そうだというのだ。
「これが」
「寝ていて金は入らないな」
「ええ、ネトニートなんて生活は」
不老収入によってというのだ。
「これがです」
「そうはいかないな」
「お金が入るなら」
それならというのだ。
「やっぱりです」
「何かあるな」
「管理人にしましても」
アパートのというのだ。
「やることあって悩んだり困ったりもです」
「あるんだな」
「水道とかの修理を業
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